恋愛を考えるプロ
――狗飼さんの描かれる作品はとてもリアルで納得感があるのですが、その鋭い目線はどのように育んできたのですか?
狗飼:単純に恋愛話が大好きで。自分が恋愛をするのも好きですし、中学、高校くらいから人の恋愛話を聞くのが大好きだったんです。なので、延々人の話を聞いて育っていたんです。 小説も映画も恋愛モノは片っ端から読んだり見たりしています。
――ずっと恋愛の作品をつくりつづけるポリシーがあれば教えていただきたいです。
狗飼: ただ単純に恋愛と恋愛にまつわる事柄がすごく好きなんですね。例えば、研究が好きな人は研究者になるし、子どもが好きな人は保育士さんになったりするし、色んな職業を選んでいる上で、私は恋愛が好きなので恋愛に関わる仕事をしているんだと思います。
――恋愛のどんなところが好きですか?ドロドロとした怖い部分もあるかと思うんですが。
狗飼: そうですね。でも、恋愛以上に人間の感情が上下することってそんなにないと思うんです。
もちろん人が死ぬとか、家族の問題とかはあると思うんですけど。恋愛はそういった世界規模の出来事に対して、とても小さな輪の中で人間の感情が動くんですね。
その小さな輪の中を見たいというか、解明したいなって思うんです。
――恋愛のプロにお話しが聞けて感動しました。
狗飼: 恋愛について考えるプロ、ですかね。
プロフィール
1974年埼玉県生まれ。高校在学中より雑誌などに作品を発表し、18歳の時に『オレンジに歯がしみたから』(角川文庫/2013年 ノンカフェブックスより復刊)にて作家デビュー。
主な小説作品に『冷蔵庫を壊す』『薔薇の花の下』『温室最愛』、エッセイ『幸福病』『ロビンソン病』(以上すべて幻冬舎文庫)などがある。
『ストロベリーショートケイクス』『スイートリトルライズ』などの映画脚本も手がけ、原作・脚本を務めた『遠くでずっとそばにいる』(長澤雅彦監督・幻冬舎文庫刊)などがある。
監督:耶雲哉治
キャスト:早見あかり、竹内太郎、石橋杏奈、工藤阿須加、ひろみ、向井理
配給:スールキートス
2014年/日本映画/109分
URL:映画『百瀬、こっちを向いて。』公式サイト
Text/AM編集部
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