その2か月後…

播磨灘はといえば、この2か月後に執り行われた九州場所にて、並み居る強豪力士たち(次期大関との噂も高い竜雲、角界一のサラブレッド武乃富士、上位キラーの修羅ノ海、そして自ら禁じ手としていたサバ折りを解禁した富嶽、額の生え際が擦り切れるまでぶちかましを磨いた玄海、改名して鋼の精神と格を手に入れた若不動改め不動王、首も体も大きくなり大力士の道を歩み始めた凄ノ尾、圧倒的なスタミナを手に入れた玉嵐、子宝に恵まれ父親としての強さを手に入れた大江川、自戒のために自ら大関に陥落した北道山)と激闘を繰り広げ、24億という空前絶後の懸賞金がかけられた太刀風との大一番を迎えることになる。

結論から言おう。誰も播磨灘には勝てなかった。彼らが賭けたもの全てを播磨灘は力でねじ伏せ、その後プロレスのリングに乱入してMWA世界チャンピオンブリッツ・ザ・ブルーザーの骨を折り再起不能にし、最終的に独立リーグを立ち上げることとなる。

なぜこんなことができるのか?
なぜなら、播磨灘は横綱だから。
横綱は、神だから。

※オススメの恋愛や男女のことが学べるマンガ3選をお送りする予定でしたが、恋愛のことは『ああ播磨灘』を読めば全て分かるため、残りの2作の紹介は割愛させていただきます。後日改めて紹介する予定はありません。

Text/劇画狼

◆著者プロフィール
劇画狼
特殊出版レーベル・おおかみ書房の代表。プロの漫画家が商業誌に掲載したが単行本化されなかった未収録作品の書籍化や、古い原稿の修復、原画展企画、イベント司会などをやっています。
最新刊は、やまだ紫『ねこのふしぎ話』と白取千夏雄『ガロに人生を捧げた男』
twitter:@gekigavvolf