楽しく生きまくる姿が最高の『チャーリーズエンジェル』
戦うヒロインは勿論アメコミ原作作品以外にもいます。
私が『ワンダーウーマン』とは全く別のベクトルで大大大好きなのが往年のヒットドラマのリブート『チャーリーズ・エンジェル(2000)』。
声だけで指令を送ってくる大富豪・チャーリーのもとで働く、文武両道の女探偵・通称「エンジェル」たち。もうあらすじなんかあってないようなものなんですけど、兎にも角にもノリがいい。
ワイヤー感バリバリのアクションと、何十着ものお色直し。無意味に踊るエンジェルたち。CMやミュージックビデオで名を馳せたマックG監督ならではの超アップテンポな映像は、頭を空っぽにして楽しめちゃう。
この作品がサイコーなのは、何よりエンジェルたちが「楽しく生きてる大人の女性」ってとこです。
いかにも強そうには見えない、なのに強い。おバカなこともたくさんやってる、でも探偵らしい知識を披露したりもする。コスプレで色仕掛けすることもあるし、黒ずくめでびしっと決めることもある。
恋愛面では男を見る目がなかったり、セフレみたいな相手がいたり、逆に中学生みたいな恋してたり。
衝撃の過去も、悲壮な決意も、覚悟も葛藤も正義感も滔々と語ることはない。
あくまでただの、仕事に誇りを持って楽しくワーキャー働いてるアラサー女性たちなのです。
だから自分の生きる現実とはかけ離れた突拍子もない映画なのに、妙に元気が出るのかも。
売れっ子のキャメロン・ディアスと制作も兼ねるドリュー・バリモアに加えて、3人目のエンジェルに原作にはいなかったアジア系で一番年上のルーシー・リューを起用するというダイバーシティ感覚も20年前で考えたらかなり先を行ってたんじゃないでしょうか。
エンドロールに流れるデスティニーズ・チャイルドのテーマ曲を聴くころには、すっかり「私が4人目のエンジェル……」という気持ちになっていることうけあい。
「私が着てる服は自分で買ったの」「この靴も自分で買ったの」
「住んでる家も私が買った」「やっぱ頼れるのは自分だし」
続編『チャーリーズ・エンジェル/フルスロットル』もサイコーなんですが、やっぱりあらすじはあってないようなものなんで、現実をぶっ飛ばしたい気分のときにぜひ。
私もマイホーム……はまだ厳しいけど、変な映画Tシャツとかを自分で買っていきたいです!!
TEXT/気絶ちゃん
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