商店街の会長気分で町歩きをしてみる

蛭子

そんな風に街歩きを歩いていると、ときには個性的で面白い人も見かけるしね。どういう店があるのかなって1軒、1軒チェックしていくのも面白い。もし自分がこの繁華街の会長になったら、どう発展させたらいいのかな、何が足りないのかなって考えたりしてね。それで、だいたいパチンコ屋の数をかぞえます。

――パチンコ屋の数が基準なんですね(笑)。でも蛭子さんがプロデュースした街があったら、とても自由な空間で、おひとりさまもすごく楽しめそうです。

蛭子

やりたいです。おひとりさまシティつくりたいね。その街には風俗店も入れます(笑)。風俗もパチンコ屋も、本屋も映画館も全部いっしょくたんにある街にしたいね。真面目なものも不真面目なものもどちらも置いて、色んな人の楽しみを全部つぎ込みたいと思う。こういう人は来ないでくれっていうのは絶対なしで。そうしたら、寂しいって気持ちの人は減ると思うんだけどね。

――蛭子さんは1人でいることは好きでも、決して“人間嫌い”というわけではないんですね。お互いに好きなことをやれる自由があって、それが共存できるのであれば賑やかな方がいいというか。

蛭子

俺デパートにもよく行くんですけど、女性が1人でデパ地下をブラブラ楽しそうにしているのを見ることが多いんですよ。それって俺が競艇場に行くのと同じかなと思うんです。1人でいるのがどんなに好きでもやっぱり退屈はするから。人が賑やかなところは気を紛らわすことができるからね。でも、そこで誰かと知り合って仲良くするとか、そういうわけではないんです。

 1人でブラついて、たまに喫茶店に入ってお茶を飲んだりするだけでも十分楽しい。今日は渋谷のデパートに行ったから、明日は二子玉川のデパートに行ってみようかなと思ったり。気が向いたらそれぞれのデパートの特色をチェックしたりするのも楽しそう。

 あ、最近のショッピングモールのなかには映画館もあるし、あそこをブラつくのもすごくいいと思いますよ。でもショッピングモールにパチンコ屋もあるといいのにね。あとは馬券売り場とか、舟券売り場とかも……。

――本当に賭け事がお好きなんですね(笑)!

※2015年6月24日に「SOLO」で掲載しました