おひとりさまにオススメはフリー雀荘!?

――1人だと仕事が終わった後は誰かとごはんに行くか、職場と自宅の往復のどちらかに振れがちですが、その間をとって1人でどこかに遊びに行くというのはいいですね。

蛭子

女性は男性よりも遊び場が少なそうですね。でも最近パチンコ屋に行くと半分は女性ですよ、みんなパチンコに狂ってますよ!

――そうなんですね(笑)!

蛭子

ほかに好きな遊びがあったらそっちやった方がいいと思いますけど、俺は女性がパチンコやったからって全然咎めたりしないですよ。むしろ若い女性がパチンコ屋に来ていたら頼もしく思うかも。

 あと、最近は行かなくなっちゃったけど、フリー雀荘にも女性が1人で結構来ていますよ。麻雀は知り合い同士でやるよりも、フリー雀荘で知らない人と卓を囲む方が緊張感あって好きなんですが、俺がよく行っていた店ではおばさん達がすごく楽しそうに遊んでいましたよ。「おひとりさま」の先輩ともいえるような、旦那さんに先に死なれたおばさん達も多かったように思います。

――それは友達同士でやっているわけではなく、その場で知り合った人たちとやっているわけですよね。

蛭子

そうそう、フリー雀荘には麻雀をやりたいよく知らない個人が集まって、みんなでやるんです。そこにさえいけば「この席が空いたからどうぞ」って従業員の人がアレンジしてくれるから、変な気遣いもほとんどしないですよ。

――そういうシステムの遊びってなかなかないですよね。習い事も最初は楽しみで行っていたのに、そこに人間関係ができるとまた悩みが生まれたりもする。でも1人で行って、一期一会的に遊びを楽しめるというのはいい仕組みですね。

蛭子

本当にすごくいいシステムだと思うんですよ。知り合い同士で麻雀をやると意地になったり、感情的になったりする人が出てくる。こうなるとまったく面白くない。これは麻雀に限らないと思う。

 純粋に遊びを楽しむためにはフリー雀荘で1人打ちした方がいいんです。給料の少ない人でも楽しく遊べるように料金も安いしね。あと、俺も好きだけど、映画館もおひとりさまにはいい遊び場だと思いますよ。本にも書いたけど、「ひとりだけどひとりじゃない」というような不思議な感覚がある場所。カップルやグループで来ている人がまだまだ多いようだけど、おひとりさま客ももっと増えたらいいね。

――蛭子さんは優先順位がはっきりしているんですね。仕事はお金を稼ぐ手段であるとか、自分の好きなものはこれだという認識が明確にあって。だから、そのときどきの自分の目的に向かってシンプルに行動がとれる。

蛭子

やっぱりまずは自分の好きなものをはっきりさせることですよね。本当に何でもいいので、人目を気にせず遊びの中からでいいので、自分はこれが好きだと思うものをまずは見つけて。本を読むのが好きだという人は本を読めばいいし。デパートが好きな人は、デパートをぐるぐる1人でまわってもいいんです。何か意味のあることをしようと思うと、好きな遊びは中々見つからないから、ただただ好きな気持ちを思い出してみてほしいですね。

※2015年6月11日に「SOLO」で掲載しました