本当にあなたは「頭の良い男」が好きなのか?

「頭の良い人」が好きという都会美人

小笠原諸島のきれいな海の画像

腕の立つフリーライターとして、日々さまざまなインテリや経営者らと接している同世代の友人(美人)。彼女の好きなタイプは「頭の良い人」だという。
うん、それは大いに納得するところである。私も頭の良い人がいい。さらにスイス銀行のように口が固ければもっといい。しかし頭が良いっていっても色々あるわけで、具体的にどういう頭のよさをお望みかと尋ねたところ、私の思う頭の良さとは、1、論理的であること、2、独創的であること、3、建設的であること、以上の三つを併せ持っていることです」「と、キリッ。…お、おう、である。しかしその条件を満たす人といわれてぱっと思いつくのは糸井重里さんくらいのもので(イメージです)、そりゃその三つが揃っていれば申し分なく魅力的だろうと思う一方で、いくらなんでも希少種すぎるのではと思った。
「残念ながらそんな人はそうそういないのでは…」と言うと、彼女も、わかっている、という顔でしんみりと頷く。

そこで今日はそんな彼女のために、私が少し前に東京から遠く離れた離島で体験した出来事について書こうと思う。

…東京から遠く離れた離島、と言っても厳密にいうと東京都下での出来事である。先のゴールデンウィーク中、離島好きの私は6日間の休みをフルに使って、小笠原諸島、父島に滞在してきたのだ。
東京から25時間船に揺られてようやく上陸できる小笠原諸島は、平成23年に世界自然遺産に認定された。島の固有種や独自の生態系を守るために、さまざまな場所において、立ち入りにはライセンスを持っているガイドさんの同行が義務付けられている。絶景の秘境として有名な南島なんかも例外ではなく、我々のような観光客が上陸するには、ガイド同伴のエコツアーに申し込む必要がある。

ということで今回、小笠原初上陸の私は、ナイトツアー1回を含む、合計4つのツアーに参加した。で、偶然にもそのうち2つのツアーで、一人で小笠原を訪れていた寡黙な男性と一緒になった。今回、美しい自然の話はさておき、主役はこの男性である。