完成まで7時間!マスター手作りの「武蔵野文庫」絶品カレーライス

思いがけず暑い日が続き、5月終わりにしてすでに熱中症のニュースも耳にするこの頃ですが、皆さまはいかがお過ごしでしょうか? 体調を崩されてはいませんか?

これからやってくる長い夏。私は暑い季節がとても苦手なので、すでに軽い夏バテを感じています(といっても、橙色に染まる祭りの出店や夜空に咲く花火、むせ返るほど強い草花の匂い、向日葵の美しさ、ノスタルジックな気持ちを呼び起こす夕暮れのグラデーション……など、「夏」という季節がもつ情緒はとても好きなのですが、何しろ暑さに弱い)。
食欲があまりない時でも、その匂いを嗅ぐと思わずおなかが空いてしまう食べ物というのは人それぞれあると思いますが、私の場合、その一つが「カレーライス」です。

今回は、思い出すだけで今すぐにでも食べたくなる「カレーライス」が人気の純喫茶について綴ります。

食欲がなくても欲してしまう「武蔵野文庫」のカレーライス

吉祥寺駅を出てPARCOを目指し、昭和通りをしばらくまっすぐ進むと、どこからとなくカレーの良い香りが漂ってくる角があるので、そこを右に曲がります。「武蔵野文庫」と看板が掲げられた木のぬくもりを感じる外観が、その美味しい匂いのもと。

難波里奈純喫茶画像

全席禁煙の店内は、誰かが注文するたびに珈琲の香りやカレーの匂いに包まれます。

壁に掛けられた手書き文字のメニューを一つ一つ眺めているだけでわくわくし、「今日は何を食べようか」と迷うのも楽しみの一つ。冬限定の焼き林檎や初夏限定の夏みかんジュースなど、季節を感じられるメニューがあるのもこのお店の魅力です。

難波里奈純喫茶画像
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おなかが空いていたらぜひ注文してほしいのが「カレーライス」。小食な方や少しだけ食べたい方にぴったりなミニサイズもあります。

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スパイスの配合から完成まで7時間ほどかかるという、こちらの自慢のカレーライスは、まず具の大きさが特徴的。じゃがいも、人参、ほろほろの鶏肉、全て一口では食べられないほど大きくカットされ、何だかキャンプで食べるカレーライスを彷彿とさせます。
何種類ものスパイスの風味を感じられるルーは、辛すぎることはなく、一口食べ始めてしまったら会話するのも億劫になってしまうほど美味しくて、スプーンを持つ手は完食するまで止まらなくなることでしょう。
箸休めの薬味や銀色のポットにたっぷり入った冷たい水もありがたく、美味しさを味わい尽くすまで目の前の一皿に集中できるのです。

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忙しさが落ち着いた頃合いにはテーブルまで来て、掲載された週刊誌を広げながら「俺、グラビアデビューしちゃったの」と嬉しそうに笑いかけて下さるチャーミングなマスターが作るここだけの味。おなかが空いた方も、なんとなく元気が出ない方も、食べた後はきっと笑顔になれるカレーです。吉祥寺にお出掛けの際は是非お立ち寄り下さい!

Text/難波里奈

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