煙草のある風景もまた、純喫茶の醍醐味でもある
今までにいくつかの純喫茶の店主たちからも、それぞれの事情をきっかけに禁煙に踏み切った話を伺いました。確固たる決断ではあったものの、しばらくの間は客足が減ってしまったり、毎日のように姿を見せてくれていた常連客たちに会えないことを寂しく思うとのこと。
ただ、今まで出会えなかったような人たちがきてくれるようになったと、嬉しい側面もあるそうです。
「純喫茶がとても好きで色々と行きたいのですが、煙草が苦手な場合はどうしたら良いですか?」と聞かれた時、わたしは「お店が認めているということは、その環境も込みで、そちらの純喫茶の醍醐味かもしれません。なるべく煙の少ない時間帯を見極めるなどして、自分の中で納得できる時にお邪魔しましょう」とお答えしています。
「穂高」は季節を感じられる窓際の席がとてもおすすめです。
店員さんたちもてきぱきと働かれていてとても居心地の良い素敵な空間ですので、煙草が苦手な方々も、吸われる方もこの時ばかりはしばし煙草を忘れて、居心地の良い「穂高」にてお好きな一杯をゆっくりと味わうのはいかがでしょうか?
Text/難波里奈
難波里奈『純喫茶へ、1000軒』
難波さんの新刊『純喫茶へ、1000軒』に興味がある方はこちらから!
※2017年11月24日に「SOLO」で掲載しました
- 1
- 2