コントロールできない自分を泳がせるの気持ちい〜

やっと30歳になれた!のに、既に35歳が待ち遠しい。30歳って最高と思っていたけど、35歳ってもっと最高な感じがする。なんかめっちゃ意思が強そう、35歳。ブルゾンちえみさんの「35億」の発音が力強いからだろうか。若い頃はしなかったメイク。着なかった服。付けなかったアクセサリー。それらが今、濁流のように私に押し寄せてくる。これって一体なんなんだろう。所謂「女性らしさ」みたいなものに、あまり感化されずに生きてきた30年。だけどなんだかここ半年、妙に惹かれる。香水つけたりヒール履いたり、良い女みたいなムーブをしてみたいって思いがメキメキ急成長で、私どこに行くの……なんでこっちに歩いているの……というわけで今回は、今まさに私に起こっている「30からの女初め」について考えてみます!

私自身を絶対にコントロールしたかった

胸元の開いた服が嫌いだった。煩わしいしめんどいし、シンプル首冷えるし。しかもなんか、アピールだと思われたらマジだるいし。ついでみたいに書いたけど、ざっくり胸元の開いた服を着ない1番の理由はたぶん「アピールだと思われるんじゃないか」って不安だった。まつ毛を丁寧に伸ばしたり、黒目を大きく見せること。火照ったみたいなチーク。そういうのは絶対しない。化粧するならゲジゲジまつ毛に鋭いリップ一択。服も、迫力のあるものばかりを選んでいた気がする。武装にもなるワンピース。もしくはやる気ゼロのショートパンツ。これら全ての選択の根っこには「男性にアピールしていると思われたくない」って業火があった。何故そこまで? 何をそこまで? 理由はまだ私に寄り添ってくれていない。ただ、あの頃わからなかったことが一つだけわかるようになっている。別にいいじゃんなんでも。

男受けしたいと、思っているって、思われたくない。絶対に絶対に思われたくない。私の中にないものを、あると認識されたくない。だから不安の芽はそもそも埋めない。少しでも育ちそうなものは、触れた瞬間捨てた。なんかふわふわしたカーディガンとか、超タイトなワンピース。雑誌に「デート服」って見出しと一緒に載っていそうな服は絶対絶対着なかった。自分の好みに合うかとか、着たいと思うか以前に「デート♡」って匂いがする時点で視界から消していたのだ。そのせいで、着れなかった服がきっとたくさんある。もしかしたら似合ったかもしれないのに。楽しかったかもしれないのに。あの頃はどうしても、見られなかったのだ。服もメイクも、私を形作る外的要素は全て、私を物語るものだと思っていた。それはもう、異常なほどに。だけど、別にそんなに意味なんてないんだよ。そう思えるようになったのは、自分に一貫性を持たせるとか、コントロールするとか、ビビるほど無理じゃんって認めたからだ。