不正出血で婦人科へ。この先いつまで「女」の部分で悩むのだろうか

©️Brooke Cagle

不正出血で「婦人科」へ

ストレスがたまると、決まって不正出血が起こる。不正出血とは、生理以外で出血が起こることを指す。 
先月の残業時間は50時間を超えるほど忙しく仕事に思い悩んでいたこと、距離を置いている母親から連絡が来たこと、職場の人を含めて人間関係に悩んでいたこと、不眠と食欲不振が続いていたこと。今思えば理由らしい理由は複数思い浮かぶのに、経血の量・色や体調悪化の種類が明らかにいつもと違う。そういえば、年齢を重ねるうちに生理痛がどんどん重くなっている。最近は仕事にも支障をきたすようになり、低用量ピルを飲んでいるのだが、もしかしたら何か原因があるのかもしれない。

「これは流石に何かの病気かもな」と思った私は会社を早退して当日予約可能な婦人科に赴き、できるだけの検査を受けてきた。今回はそのなかで気づいたこと・感じたことを書きたいと思う。こうして書けるということは、結果として小さな筋腫があるものの健康そのもので、ストレスによるホルモンバランスの崩れという診断結果に終わっているのだが。

以前も2週間以上生理が終わらずに都内で有名な婦人科で検査を受け、その屈辱感と嫌悪感に対してとても大きなショックを受けたし、この検査を定期的に受けなければならないのであれば、私は婦人科系の病気で死んでもいいと割と本気で思っている。私は、自分の性別を認めながらも、未だに直視できない部分があるのかもしれない。前回も今回も、自分の性別に対する嫌悪感と悔しさが入り混じって、終わったあと駅に向かいながら泣いてしまった。婦人科はできれば行きたくない場所のひとつだ。なんで生まれてきた性別が女というだけで、あの忌々しい検査を受けなければいけないのだろう。

朝の会議終了後、「なんか、お腹痛いな」と思いながらトイレに行くと、大量に出血している。いつもの不正出血だと思い込みたかったのだが、仕事に集中できないほどの腹痛を感じ、「これは絶対何かの病気だ」と考え始めると気が気ではなくなった。鎮痛剤を飲んでも効果がないため、上司に相談後、早退して婦人科に行くことを決意する。ちなみに私の上司は女性なのだが、こういうときは話がすんなり通るのでありがたい。他の部署の方は「腹痛くらい我慢しなよ」と言われたり、乳がん検診で午後休を取ったら理由を聞かれて答えられずにいたら文句を言われたそうなので。普通にアウトだと思うが。こういうとき、男性が上司の人はどうすべきなんだろうな……と思いながら会社を後にする。

そこから当日予約が可能な婦人科を見つけようとするものの、まあ~~見つからない。しかし、最近はLINEでの予約やチャットでの相談もできるようになっていて、かなり便利になっているんですね。都内の大手らしき婦人科はどこもだめだったので、会社近くに絞り込んで手当たり次第探し、2駅先の婦人科をやっと予約する。
事前にオンライン問診を済ませておくと待ち時間を短縮されるらしい。回答をする。個人情報から妊娠の有無、結婚歴、身長・体重などについて答えていくのだが、そのなかに「性交渉の有無」を聞く項目がある。エコー検査の際にどのように対応するのか?を決めるための質問で、性交渉があれば膣内で検査、なければ肛門となるので、重要な項目であると理解はしている。だがどうしても憂鬱な気持ちになってしまう。

予約時間の少し前に病院に到着すると、財布をまるごと忘れたことに気がついて10割負担で検査を受けることに。「念のため確認ですが、保険証自体はお持ちなんですよね?家にはあるってことですよね?」と聞かれ、何らかの事情で保険証を持てない女性も来ているのだろうと考え、検査や処置について一体どうすることがベストなのだろうかと苦しくなった。