大人になると逃げる自由が得られる

あの頃の何が一番辛かったかというと、逃げ場所がなかったことだ。
だから大人になって何が一番嬉しいかというと、厳しい校則もなければ自由を制限する親や教師もいないこと。逃げたくなったら逃げられるし、仲間を探して作ることもできる。そのおかげで、みんなと違うことを受け入れることができたのだと思う。

別に周りと違うからって今更いじめられたりシカトされたりしないし、むしろ興味を持ってもらえることの方が多い。
それに、学校や会社のような組織で生きられないなら、無理して進学も就職しなくてもオッケー。これは嬉しい。(もちろんその代わりに大変な努力はいる)
大人ってサイコーだ。

居場所が見つかると自由になれる

歳を重ねていくごとに生きやすくなっていった、と語る大人に私はしばしば出会う。最近、私も実感している。
居場所を選べるようになると、不思議なことに子どもの頃なら絶対仲良くなれなかったような人たちと案外友達になれてしまうことかある。昔、仲があまり良くなかった同級生とあっさりお酒が飲める仲になってしまうことも珍しくない。

狭い世界の中では弱者は淘汰されてしまいがちだけど、広い世界の中では強いも弱いも関係なく生きる自由を与えられる。お互いが許し合えるようになるのだ。

今、狭い世界で「みんなと同じ」に生きることを周りに強いられたり、逆に無理をして「みんなと同じ」になろうとして生きづらさを感じている人には、早く広い世界に脱出して自由を獲得してほしいと心から願う。

自由はすぐそばに転がっている。
昔は自由といえばインターネットに転がっていた。今もインターネットで救われている子どもがいてくれたらいいな、と思う。

Text/oyumi