3.11

寝る前に、「3.11」について書き記しておこうと思います。

1年前の地震の瞬間、
私は渋谷の地下の会議室で、
2冊目の共著の取材を受けていました。

幸い、地下にいたので、
揺れは、そこまでひどくなく、
気丈にふるまいながら、取材を終えました。

イク、イカナイ
について、真剣に語れば語るほど、
滑稽に思えてくる自分の職業に懐疑的になりながらも、
無事に共著は出版されました。

震災の1週間前、福島県で友人の結婚式があり、私はいわき市にいました。
それはそれは立派なゴージャス婚で、会場も素晴らしかったのですが、
震災時には、その会場のすぐ近くまで、津波がきて、
結婚式会場も避難所になっていたそうです。

友人の結婚式に参列した時の写真を眺めていると、
まさか1週間後に、その会場が避難所になるなんて微塵も思いませんでした。

「もし、結婚式が1週間後だったら…」

そう考えると、あの瞬間、東京で震災を体験したこと、
家族も友人も恋人も家も猫も無事だったこと、
すべては、ラッキーだったとしか言いようがありません。

ラブライフアドバイザーという職業柄、
雑誌に掲載予定だった記事も
「内容が内容なので…」と、
震災の影響で掲載見合わせになっていましたし、
震災直後は、不謹慎と思われてはいけないと思い、
息をひそめるように、自分に出来ることをしていました。

震災の1週間後に予定していた
名古屋での「PROJECT PINK」のイベント開催も悩んだ末に決行しました。
その結果、名古屋の素晴らしい仲間に出会い、たくさんの元気をもらいました。

震災を経て、私のまわりでは、
「恋人と結婚した人」「恋人と別れた人」ふたつに分かれたようです。
震災は、絆の固さを確かめる踏み絵になりました。

「幸せの真価」を確かめられるような震災があったからこそ、
改めて、自分の活動を見つめ直し、
その意義と使命感を感じ、胸を張れるようになりました。

震災前は、どちらかというと「テクニック」重視の対処療法的なテーマで
取材やコメントを求められることが多かったのですが、
震災後は、女性の本質、五感、健康、幸せについて掘り下げていきました。

本当のことしか、もう通用しない。
メッキははがれる。
そんな風に感じました。

それとともに、自分の人生も「快」「不快」に正直に生きようと心に決めました。

今までも、自分の人生の方向性を見直す機会は、何度かありました。
「親友の死」、「難病の発覚」、「失恋」、「失業」、「実家の破産」といった、
一見するとネガティブなことです。

「なんで、私が、こんな目に…」と自分の人生を恨めしく思ったことも多々ありますが、
今、考えるとそのどれも、私の人生をシャキッとあるべき方向に導いてくれました。

「3.11」は、私だけでなく、多くの人の
明るい未来への道しるべとして生かさないと
亡くなられた方の失われた未来が報われません。

私が伝えたいのは、テクニックや快楽の追求ではなく、
愛する人に「愛してる」を伝える術を増やすこと。
それを人とシェアするのが私のおつとめ。

1年後の今日、
暖房の効いた部屋で、
温かく美味しいご飯を食べ、
やりがいのある仕事をして、
同僚と冗談を言い合い、
猫をなでなでする。

ややさかな幸せ、
「生かされていること」に感謝しながら、
世の中の女性のラブライフをサポートしていきたいと思います。

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