ついに酔った勢いで処女喪失!
「コンビニで何か買う?」“男女”らしいやりとりに小踊り
―大学生になってからの恋愛はいかがでしたか?
雨宮:大学では二十一歳のときに処女を喪失したという大きなイベントがありました(笑)。
自分の人生で、起こると思ってなかったので、必死で食いついちゃった記憶があります。
―それはどんなロケーションだったんですか?
雨宮:知人の男性に夜中に家に呼ばれて…。完全に向こうは体目当てというか、酔った勢い的なやつでした。
でも、性的な対象として見られただけで舞い上がっちゃって、今度は「恋愛はできないかもいれないけど、セックスだったらできるんじゃないか」っていう間違った方向に突入しちゃったんですよね。
とはいえ、経験がないから、セックスすると相手に対して思い入れが強くなって、好きになってしまう。
もちろんうまくいかないですよ。だって向こうは最初から遊びのつもりなのに、そこから恋愛に持ち込むのはすごく難しい。
でも、そのときは何も考えていなくて、一回でもできればラッキーくらいの状態だから、経験値が増えただけで嬉しいんですよね。
2人も3人もセックスできた、っていうことが嬉しいから、女の勲章を増やしていくような気持ちでセックスしているんだけど、実は全然勲章増えてないっていう(笑)。
今思うと、逆にプライドを毟りとられて傷だらけになってました。
あと、恋愛自体の経験がないから、ちょっとでも彼氏っぽい感じだったりとか、お互い慣れた男女っぽい感じだけでもすごく嬉しいわけですよ(笑)。
―わ、わかります…!
雨宮:わかります!?(笑)。
「食べる?」とか言って料理出したり、彼の家に行くときに「コンビニで何か買ってくものある?」って聞いてみたり「あ~これこれ、ドラマで観たわ! それを私、今やってるわ!」っていう。
すんごいしょうもないんだけど、そういうことが経験できるだけで、嬉しくてたまんないんですよね。
単純にそれだけで舞い上がっちゃって、ちゃんと恋愛を考えるとか、どうしたら自分が幸せになれるかとか、そんなとこまでとてもいかなかったですね。
毎日がもう“お祭り”みたいな。
男から電話がかかってくるだけで、もう「わああああ~! バンザーイ! 私、普通の女の子みたいじゃん!」っていう状態です(笑)。
自分に言い寄ってきてくれて、自分と男女関係らしいことをしてくれるだけで、もうなんか「ありがたい!」って。
今思うとそんな頭を下げるような相手じゃなかったんですけど、そのときはそう思っていたんですよね。
雨宮まみ
ライター。九州生まれサブカル育ち。守備範囲は「セックス&自意識&女のあれこれ」。
赤裸々な半生を綴った『女子をこじらせて』(ポット出版)は全国のこじらせ女子に大きな影響を与える。
現在、「女子」を語らせたら、この人! という5人を迎えての対談集『だって、女子だもん!!』(ポット出版)が絶賛発売中。
ツイッター:@mamiamamiya
次回は雨宮さんの社会人~現在までに変わりゆく恋愛観に迫ります。ぜひお楽しみに!
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Text/AM編集部