僕には外見に関わるブスの概念はないけど、人間として魅力がないということでいえば、男女問わず「自分だけ幸せになれると思っている人」。そういう人って「独特のアピール」をするんですが、全部あさましくてキモい(笑)。それを見た瞬間、男女を問わず「死ねよ!」って思います。
逆に、魅力的な人間とは「周りをハッピーにすることで自分もハッピーになろうと思っている人」。そういう人はセックスであれ、デートであれ、あるいは仕事上の関係であれ、全てにおいて周りを魅了できます。
「自分だけ幸せになれると思っている男女」は、相手の「全てを委ねた心」を導けないので結局はSEXが下手。
リスクをかけずに幸せになろうとするんだけど、人を幸せにする力がないから結局は一人寂しく死ぬ。
「全てを委ねた心」で互いを曝け出さないと、いいSEXも無理だし、いい家庭も無理。曝け出す関係ではじめて何でも包摂してもらえるので、人間関係はいいとこ取りができません。
また、仕事や遊びが忙しいからと性愛をおろそかにするのもダメで、色恋のトラブルを抱えながら仕事をバリバリできるんじゃないと、自分カワイサで汲々とする人間になる。それがブスです。
【続く】
次回は、森鴎外のブスの格言をお届けします。
宮台真司
社会学者。首都大学東京都市教養学部教授。東京大学助手、首都大学東京准教授を経て現職。専門は社会システム論。近著に『日本の難点』(幻冬舎)、『きみがモテれば社会は変わる。』(イースト・プレス)など。
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