食事のマナーはエロスのマナーにも通じる
以前、「密かに磨く、エロしぐさ」の連載第2回で照沼ファリーザという友人について書きました。
彼女は過去に大沢佑香、晶エリーという名前でAV女優として活動しており、企画ものAVでヒット作を連発、有吉弘行さんからは「AV業界の怪物」と言わしめたほど。
そんな彼女が以前、アメリカはラスベガスでのアダルトビデオイベントに参加した際、「クリームパイ」という言葉が飛び交っていたそうです。メーカーさんに尋ねてみると、 アメリカのポルノ業界では「中出し」を意味するとのこと。なるほど、クリームが中に! なんておしゃれなの!
しかし、我々はハッとしました。
「クリームパイガールズ」とか言うとかわいいけど、連呼できるから逆に品が損なわれ、いやらしさも減退してスポーティすぎはしないか!? と。やっぱり「クリームパイガールズ<中出しギャル」の方がいやらしくないですか? ヤ、「中出しオンナ」か? この単語ならなかなか口にはできないでしょう。
そこで思い出されるのが、TBSの田中みな実アナによる伝説的なビールフェスレポ。 ソーセージをくわえて「黒~い、ふと~い」、ビールを飲んで「やっぱりみな実、生が好き!」と放ったアレです。
「やりすぎ」「品がない」と非難囂々でしたが、たしかにそこには(仕事なので田中アナの本心はわかりませんが)恥じらいが感じられません。
田中アナがソーセージはくわえる姿はあからさまに不特定多数の男の目を意識しすぎているからあざといけれど、後藤まりこが『たべるダケ』で見せる食事の様は、男への意識は皆無、ただ食に対してまっすぐなので清々しく映るのではないでしょうか。
居酒屋なんかで男女混合の飲み会があると、ソーセージに色めきだってキャアキャア言う女性がいますが、だいたいそういう子はサバサバを標榜しがち。そういう風に、下ネタもいけるよアタシ~と振る舞っていても、内心は乙女でドロドロになっていることが多く、女同士になると見た目への劣等感を吐露したり、ひるがえってモテ女を批難してきます。
ですが、他人を攻撃するような品のないことをやっても、自分が高まることはないんじゃないでしょうか。