“偶然力”で運命を味方につけよう/福田フクスケの出会いの黄金パターン

男だって偶然や運命に弱い!

“偶然力”で運命を味方につけよう Sergio Vassio

「実のところ、出会いとはこのように見つけて、セッティングするものではないでしょうか」

前回、コラムの最後を私はこのように結びました。
「原稿を疑問文で終わらせて読者に委ねてしまう手法の安易さ」については、この際全力で置いておきましょう。
そういうのは、私の見てないところで存分に陰口を叩いてください。

そうではなくて、問題は、この一文全体からほのかに漂う「上から目線」です。
読者の方は、おそらくこう言いたくなったのではないでしょうか。
「実際、そういうお前はこのやり方でうまいこと出会いをセッティングできたのかよ?」と。

はい、そうですよね! そこ、気になりますよね!
前回から2週間、私自身そのことを自問自答していました。
している間に更新が滞ってしまったと言っても過言ではありません。

恋愛について書くライターが皆、一様に直面する「ブーメラン問題」がここにはあります。
投げたのがブーメランではなく、手裏剣や短刀だった場合、事態は深刻です。
気付いたら、自分のお腹が血まみれだった、なんてことはザラです。

(フッ…と一息つき、深呼吸をしてから大声で)

わかりますよ!
出会おうと思って出会えたら苦労はしないですよね!
私だって、自分の思い通りに始まった恋なんてひとつもないですよ!
断言します! ひとつもです!!!

出会いたくなくても、あるとき突然、天から降って湧いたように「遭難(であ)ってしまう」ことが、人生にはあります。
ちなみに「遭難(であ)ってしまう」という当て字は、東京事変の歌詞からのパクリです。
こういうことは言われる前に言っておきます。

そして、往々にしてそういう恋のほうが魅力的で、刺激に満ちていて、溺れやすい。
それは、男も同じなんです。

「偶然が招いた出会い」
「運命が引き寄せた恋」

そういうロマンチシズムは女性の専売特許だと思っている人がいたら、バカも休み休みYeah!! と言いたいです。

いま、勢い余って語尾にバカンス感が出てしまいましたが、得てして男性のほうが理想主義で空想趣味で浪漫飛行へイン・ザ・スカイしがちであるということは、男性誌の恋愛・SEX特集がいつまでも夢見がちで進歩しないことを見れば明らかです。

「偶然」や「運命」といったお膳立ては、男にとっても恋の大きな推進力となる。
これは、ぜひ覚えておいてください。