―確かにそういう人もいますね。

峰:好きな人だと嫌われないように演技しちゃうから、違う人とやる方が楽しい、みたいな。

でも、“セックス”って、特別視されてるけど、コミュニケーションの延長線上にあるものですよね。
私は友達も少ないし、たくさんの人とコミュニケーションを取りたいと思わないタイプなんですけど、
セックスもそうなんです。たくさんの人とするよりは、気の合う人とだけしたい。

―コミュニケーションの延長線っていうのはすごく分かりやすいですよね。
会話していても、気の合う人と話しているとすごく楽しいとか、心地良いというのが、同じようにセックスに置き換えても、好きな人の方が気持ちいいのは当たり前ですもんね。

峰:そうですね。
一応ヤリマンぶってた時期もあるんですけど、結局、私にはヤリマンの資質がなかったんです。
それに、別にそんなやりたくもないんですよ。
なぜかというと、たくさんの人とすればするほど、やってよかったなと思うことよりも、嫌な気持ちになることの方が多いと感じたんです。
相手にひどいことをされたという訳でなくても、朝起きて寝顔を見て、
「この人イケメンだけど、よく見たら気持ち悪い顔してるな」、とか。
その時、「また汚れてしまった」って後悔するのがすごい嫌で。

―そういう気持ちって、女側の独特なものなんでしょうか。
普通にかっこよくても、気持ち悪くなる瞬間ってありますよね。あれは、なんなんですかね。

峰:男の人も、ばばぁ系の風俗とか行くと、後から後悔したりしてそうですけどね(笑)。

【つづく】
次回は、「『嫌なセックスを避けるための秘技、”面接”」をお送りします。

峰なゆか
漫画『アラサーちゃん』(メディアファクトリー)を著作にもつ漫画家・文筆家。元AV女優。 近刊『邪道モテ』(犬山紙子共著・宝島社)では正統派ではないモテを今までにはない切り口で紹介。2013年2月には週刊SPA!での連載をまとめた『アラサーちゃん 無修正』(扶桑社)も発売する。女子の生態について詳しい。

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