性欲に支配されたアホだった。エロに振り回された中学生時代/中川淳一郎

今回はちょっくら男の根源的な欲求について僕・ニノミヤの中学生時代の話と社会人になってから出会った知人・山田氏のケースを基に解説してみる。女性は「なんで男ってここまで性欲まみれなの? バカなの?」と思うこと必至である。

そのバカさについて今回は実態を書いてみる。もはや「アンタたち、本当に人間? 単なる獣じゃないの?」と言いたくなるかもしれない。それだけ男は性欲に支配されていてアホなのである。女性から見れば本当に信じられないぐらいバカ過ぎるのだ。

僕が初詣でお祈りしたこと

まずは僕本人の話だ。精通(初めての射精)は中学1年生だったのだが、家族は全員外出していた中、突然勃起してしまい、何の気なしにシゴいたらドバーンと白濁した液が出てきた。当時、同級生の間では「オナニー」という「チンコが固くなったときにシゴく行為」をすると「白濁液が出てきて」「気持ちがいい」という件が話題になっていた。

「はっはー、コレがその『オナニー』ってヤツだな」というのが分かり、以後、オナニーが大好きになってしまった。そこから先は、同居する家族に隠れ、勃起したらアソコをシゴき、ティッシュに白濁液を入れる日々が始まった。部屋のゴミ箱にはレジ袋を使用していたが、必ずティッシュは底に置き、ニオイがしないようにするほか、オナニーの形跡がバレないようにした。毎日はさすがにバレると考え、2~4日に1回というペースだった。となれば、年間200回ほどだろう。

そして中学2年を過ぎると、「一回女とヤッた」というヤツが出るほか、「毎日6回オナニーをやっている」などと豪語する者も出てくる。僕はそこまでの元気はないのと、親にバレるのを恐れていたため、そこまでの性豪にはなりきれないことは分かっていた。だから中学2年生の正月、初詣ではこう神様に向かってお祈りをした。

「今年、300回オナニーできますように。もしもできたら僕は勉強ができる人になりますように」

本当にこれがこの年の初詣でもっとも神様に対してお願いしたことだったのだ。そこからは親の目を盗み、オナニーをする日が続いた。狭い家のため、滅多やたらとオナニーはできない。家族もいるので便所にこもるわけにもいかない。

そうした状況ながら、日々オナニーをした日は「正」の字を手帳に書き込み、なんとか12月23日には266回に到達していた。あと8日で34回である。この年は27日から母親の実家である福岡県に帰省することになっていた。この家はかなり広いうえに、便所も3つあったため、オナニーをやりまくるチャンス到来! である。

だから、あとは24日から26日までにいかに回数を上乗せさせるかを考えた。だが、結果的に制約の多い我が家ではこの3日間で5回しか上乗せできなかった。あとは27日から31日の5日間で29回をどうするか、という戦略を立てる必要がある。

さすがに広い家なのでオナニーは着実に積み重ねられたが、結局31日を迎えた朝、回数は293回だった。これからの24時間で7回やらなくてはいけない。これは年間に換算すれば2555回という超人の領域である。

だが、僕はこの日の朝、何があろうとも7回オナニーすることを決意していた。誰も入ってこない納屋などを発見していたほか、近所のスーパーのトイレも使えることを把握していたのだ。ちょっと足りないものを率先して買いに行くことを立候補したら、その間にオナニーができる!

かくして僕はこの年、見事初詣で誓った「年間300回オナニー」をなんとか達成できたのであった。だが、結局この願掛けは成功したものの、その後も別にパッとしない人生を送り続けている。