家で牛筋カレーを食べる2人
けっこう大きいな鍋で作っていたため、家を出てから1時間30分ほど経っていたがまだ温かかった。ご飯もちょうど炊けていたので、2人して小盛の牛筋カレーを食べ始めた。彼女は「おいしいですね。普通のビーフカレーよりもクセがあって私、好きかも」と喜んでくれた。
終了後は二人して食卓に向かい合って再びビールを飲み始め、会話を続けたのだが、彼女はトローンとした目で立ち上がった。
そして、椅子に座る僕の脚の上に乗ってきて背中に腕を回し、ディープキスをしてきた。さらに、突然の行為に勃起したアソコをズボンの上から触り、舌を入れつづけてくる。
「ごめんね、突然びっくりしたでしょ?」
「いえいえ、嬉しいですよ」
「なんかね、この部屋にいるとあなたの彼女が私に乗り移ってきて突然こんなことしちゃった♪ 突然彼女が天井のあたりから降りてきたの!」
相変わらずトローンとした目をしながら彼女は言ったが、この言い分はいいな、と思った。ここまで女性に言わせてしまったのであれば、あとは最後までやるしかない。僕は彼女をベッドに誘い、服を脱がせ、自分も一気に全裸になり、我々はここから貪るように互いの肉体を求め合った。
結局この晩は途中、ビールを飲みながら朝まで4回セックスをした。日曜日の朝、起きたら10時になっていて彼女は「ご近所さんでよかったね。また来るから」と言い、彼女は去っていった。その後、同じマンションに住む友人が僕の部屋にやってきたが、「良い香りが漂っているな。お前、何かやってたのかよー」と茶化された。
彼女は約束通りまた部屋に来てくれたが、そのときはまさかの転勤報告をされた。
「2回だったけどあなたと私の体の相性は良かったよ。〇〇(地名)に来たらまた会おうね」
そう言われたので、これから彼女の住む街を楽しみにしている。男はエロのためには長距離移動も厭わないのである。
Text/中川淳一郎
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