「ヤルべきかヤラざるべきか」と葛藤してしまうのが女性…
Crysco Photography
例えば行きずりで知り合った男性とセックスをしたとします。
貴女は終わった後のベッドで、もしくはひとりでシャワーを浴びながら、はたまた家に帰った後のパンツに残った染みを見ていったい何を思うでしょうか?
ふんわりと身体に残った快感の余韻に満足を覚えたり、もしかしてこれから何か新しい恋が始まるのではないかというトキメキを抱いたり、性欲に流されてしまったと後悔したり、見知らぬ男にいとも簡単に身体を許してしまったという羞恥に悶えたり……こうした複雑な心中を持つ女に比べて、多くの男性が何を思うか、と尋ねてみると戻ってきた返事は「え? ヤレてラッキー」。
男性の性に対する、その単純な健やかさに、飽きれるような、それでいて羨ましく思うような複雑な思いを覚えました。
もちろん、ヤった後だけではなく、セックスをする前も同じことで、「ヤルべきかヤラざるべきか」と葛藤しがちなのはやはり女。
いや、もちろん、男性だって、相手が人妻や親友の彼女だったりすれば「ヤルべきかヤラざるべきか」と悩むかもしれませんが、それはその後、面倒くさい事態に陥るのが嫌だから、程度の話なのではないでしょうか。
なぜ女は「ヤレてラッキー」と思えないのか。
それはイコール、女は肉体だけのセックスが楽しめるか、という問題にもつながります。
自分探しの性的探究の結果のカタルシスではなく、究極の愛のカタチを突き詰めるでもない、肉体のみの快感はあるのか……というわけで、今回のテキストは『お嬢さまは淫乱でございます』(著:沢里裕二 刊:二見書房)です。
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