セクシーな下着を纏う官能的な生活『純白のガーターベルト』(前編)

【大泉りか・官能小説から読み解く、ファムファタールのススメ】
第6回:館淳一・著『純白のガーターベルト』(前編)

大泉りか 純白のガーターベルト 双葉文庫 館淳一 numberjuan2

 股だしレギンス、ワンショルダーワンピース、腹見せビスチェ……このところやりすぎというか「外人とかモデルならいいけど一般人無理じゃね?」ってファッションを雑誌などでよく見かけるんですが、『普通の女子』のおしゃれレベルって、そんなすごいことになってるんですか? 
ほぼ生活の70パーセントが地元中野で、たまに出かけてもチャリで新宿(not伊勢丹)くらいのわたしは、路上でそんなファッショニスタ的な人を見かけることなどないんですが……。
でもワンショルダーのワンピースなんて、H&Mでも売っているのだから、どこかで誰かが着ているんですよね……青山とか六本木に行けばいるんでしょうか。

 こういうわたしの中の『誰が着ているかわからないけど世の中に流通しているもの』のひとつに『ガーターベルト』があります。
男性向けのアイドルグラビアやアダルトビデオなどのパッケージではしょっちゅう見かけますし、女性向け通販カタログにだってモデルが着用した姿だって載っている。
街中の下着屋さんでも売られていることは知っていますが、ふだん、身につけている人に会ったことがないのです。

「わたし、今日ガーターベルトなんだ」と女友達に報告する女もいないかと思い、身の回りの男性に尋ねてみたところやはり「会ったことないなー」との返事。
こうなってくると、もはやUMAのようです。
もしも、今これを読まれている方の中にいらっしゃったなら「自分はいつもつけている」だとか「デートの時はつける」だとか、ぜひ#am_amourのタグをつけて呟いてください。

 という、RTしてアクセスを増やそうという姑息な企みは置いておいて、コスプレ感覚というのか、ガーターのあの紐を『見せるオシャレ』としてショートパンツやミニスカートからはみ出させて着ている人を見たことはあります。
というか、わたしもたまにします。が、それはあくまでも〝非日常”を楽しむことが目的であり、『下着として』ガーターベルトを普段使いすることとはまた別です。
ごく日常的に身につけている……となると職業としてSMクラブにお勤めの女性はそうとも言えるかもしれませんが、それだってコスチュームであるからで、“人の目線”を意識してつけているのですから、『見せるオシャレ』にカテゴライズしてもいいのではないでしょうか。

 コスプレではなく、風俗嬢のコスチュームでもない。
見せることを前提とせず、自分の密やかな楽しみとして『ガーターベルト』をまとう女性。それはいったいどんな女性なのか――。

 というわけで、今回紹介するのは、その名もずばり純白のガーターベルト
ハードなエロスを描くことで定評のあるSM官能の大御所・館淳一先生の作品です。