もっと簡単な「逆・紀貫之法」

しかし一人称での表現に慣れていると、三人称での表現が難しく感じるかもしれません。我々はプロの童話作家に非ず、色恋に思い悩む一般ピープルですからね。そこで三人称よりも少しだけハードルが低い表現方法をオススメしましょう。

題して「逆・紀貫之法」です。

紀貫之は『土佐日記』の作者。「男の人が書く日記というものを、女の私も書いてみましょう」という書き出しがあまりにも有名ですよね。「『土佐日記』なんぞ知らん」というかたは、「紀貫之って、男みたいな名前だけど女なのね」と思うかもしれませんが、紀貫之は男性。つまり女性になりきって『土佐日記』を書いたのです。このエピソードから「元祖ネカマかよ」という声もチラホラ……。

筆者考案の「逆・紀貫之法」は、我々女性が、逆に男性になりきって書く手法です。
先に挙げた例の場合は、B君になりきって書くことになります。

「僕はB、先週末に飲み会で知り合ったA子と、酔っ払った勢いでヤッちゃいました」
「翌朝、パンケーキとカフェオレの朝食を出され、正直重かったです」
「その後もカノジョ気取りなLINEが連投され、お察しくださいという意味を込め未読にしています」

一人称よりも三人称よりも、だいぶ状況を客観視できるはず! 書き方のバリエーションは色々できます。

「僕はB、先週末に飲み会で知り合ったA子と、酔っ払った勢いでヤッちゃいました」
「翌朝、パンケーキとカフェオレをご馳走になりました」
「ちゃんとした朝メシを食べるのは久しぶりなので好印象でした」
「その後、何通かLINEが届きました」「しかし、仕事で大きなミスをし、未読をつける余裕がない状況です」
「仕事が落ち着いたら改めて連絡したいと考えています」

こういったパターンもありえるでしょう。

男女関係で何らかのお悩みを抱えている人は、「逆・紀貫之法」を試してみてくださいね。悩みが解決しますよ……とまで言い切れませんが、何らかの糸口は掴めると思います。

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