ナオはヒロミをゆっくりじっくり焦らしながら高めていきます。
ヒロミは欲望に溢れているのに、ナオはそれをしっかり受け止めながらも余裕で攻める。
見てるこちらも悶々とするほどの焦らしテクです。
胸を触りそうで触らない。
服に手を入れかけてまた服の上から触る。
触れてほしい先端にはなかなか触れてくれないし舐めてくれない…あぁ、じりじり(*´Д`)

　そして、たまに、「こっちがいい？それともこっち？」とどっちがキモチいいかを確認して、素直にキモチ良さを口に出しやすくしてくれます。
挿入の時もまた焦らして、なかなか入れてくれません…「ほしい…入れて…」という言葉を待っているのです。
さらには「ゆっくりと速いのとどっちがいい？」
そんなこと確認してくれる男性、どこにいるんでしょうか(*´Д`)

　ナオとのセックスを通して、ヒロミは自分だけが殻に閉じこもり、彼氏に気持ちを伝えようとしてこなかったことを思い知ります。
セックスもキモチを伝え合う行為だものね。

　原稿を無事提出できたその晩、ヒロミは彼氏のタクマに「こうやって寝る前に話せて嬉しい」と素直な自分の気持ちを伝えます。
そして、「ちょっとだけくっついてもいい？」と自ら触れていきます。
手を握れば、言葉を交わさなくてもふたりの間の物理的な距離が近くなり、心の距離も埋まっていく。
ナオの言葉「気持ちをてのひらから伝えることができる」を体現するヒロミです。
久しぶりすぎて照れてしまうキス。
ゆっくり、ゆっくりと鼓動が高まっていくように、少しずつこれまでの時間も埋めていくふたり。
ずっとずっと見つめ合い、触れ合っていて。これぞ恋人同士のセックスです。
吐息も息づかいもキスの音も、なぜかホッとするBGMのよう。

　ところでこの作品では、SILK LABOではあんまりされることのないシックスナインの体勢が見られます。
お互いにパンツを片脚に引っ掛けたままというのもちょっとかわいらしい。
挿入は、タクマが「入れたい」、ヒロミが「ほしい」という言葉を交わしての、ふたりで息を合わせた合体。
キモチ良さがこちらまで伝わります。
このセックスシーン、一徹くんがずっと彼女に甘えるような穏やかな表情をしているのが印象的です。
そんな顔でずっと見つめられたら、それだけで濡れる…。

　本作は、女子が間男とセックスすることで本命の彼氏とうまくいく、という点で「ファインダーの向こうに君がいた」と同じような展開なのですが、実は、「ファインダー～」が「Body talk lesson」というハウツー作品のドラマ版であるのに対して、本作もやっぱりハウツー作品「Body talk lesson for couples」を具現化したドラマなのです（SILK LABOの牧野さんがTwitterにて言及）。
ということは、前にも述べたように、間男＝セックスの天使です。

　作品を観ているわたし達にとっては、セックスの天使＝エロメンor SILK LABO作品です。
ヒロミはナオを通してリアル彼氏との幸せなセックスにたどり着きました。それは、わたし達がエロメンから刺激を受けて、日常の安寧を手に入れるということを表してるに違いありません。

Text／みぃみぃ