質問タイム
祖父江:お時間も迫ってきました。質問ございますか?
質問者①:映画の最後に「Bitch or Die」って出たと思うのですが、なんででしょう?
祖父江:あれはですね、本当は「ビッチで何が悪いの?」って入れたかったんです。
ビッチっていうとすごくふしだらな女だとかイメージがあるんですが、この映画で言いたかったのは自分の性を前向きに、積極的に楽しむという目線で「ビッチ」という単語を使っていたので、本当は「ビッチで何が悪いんだコノヤロー!」というメッセージを入れたかったんです。
ですが、「あまりに露骨過ぎやしないか」という意見が構成会議で出まして。今更どうしてだろうと思ったのですけど、「せめてもうちょっとそこはオシャレにかっこ良く行った方がいいのでは?」と言われたので「Bitch or Die」になった経緯です。あまり面白くなくてすみません。
質問者①:「Bitch or Die」だと椿鬼奴さん的な性に前向きじゃない人を否定する感じに感じたので、その両方いたら良いなと思いました。
すごくビッチな人もいていいし、性を謳歌しなくてもいい。オナニーが増えればいいのかなって気がします。
田口:その話に関しては、先ほど皆さんともしていて、性を謳歌する生き方も良し、謳歌しない生き方も良し、ということですよね。
私のような女性向け動画サイトをやる立場の人間は、これからはそういう視点も持たないといけないなと思いました。
祖父江:この作品では割とイケイケな人たちだけを扱ったので、それはもっともな意見だと思います。
主義主張がハッキリしている作品なので、私自身も初めてドキュメンタリーを撮るにあたって、あえて自分に不都合な要素は落としていったところはあります。
報道する立場なので、テレビを作るときは反対意見もいれますが、映画をせっかく撮らせていただくということで批判も覚悟で、自分の主張をシンプルに表現するように撮りました。
湯山:「Bitch or Die」でいいと思うんです。
人間として生まれてくると性器を持っていますよね。器官があるから、性という行為自体は生きるということと同義語。
だとすると、それがあるにも関わらず、無いことにしてしまう欺瞞をするのなら、それはある種人生全てをフル回転で生きていない。死んだと同じじゃない?という。
性ということを自分の中に持って生まれて、それを謳歌し、認め、活性化させることがビッチだとしたら、それをしないで無いものにするなら、もはやお前は死んでいる、とも言えないことはない。
祖父江:私の描写不足かもしれませんが、オナニーで性を楽しむ人も、BLで性を楽しむ人も、自分の性を楽しんでいるという意味においてはビッチだと表現したかった。
頑張ります。悔しかったのでDVDのパッケージの裏は「ビッチで何が悪いの?」に戻してあります。