助っ人の熱心な指導で、初回デートのセックスはなんとか回避したが…

 この高いハードルを一人で飛び越えるのは到底不可能と感じた筆者は、とりあえず助っ人を要請することに致しました。オトコ好きのセックス嫌いを自称する、女友達です。
助っ人はさっそく、筆者に新規男性を斡旋、次回二人きりで会うに際して、すぐセックスしないよう、デート日程が決まったその日から当日まで、LINEを駆使して筆者を指導してくれました。まるでお母さんです。

 助っ人の熱心な指導の甲斐あって、初回デートでのセックスはなんとか回避した筆者!
助っ人は、「えらいっ!」と筆者を褒めちぎってくれました。そんな助っ人の熱い指導に応えるべく、なんとか結果を出したかったのですが、筆者ったら結局、その次のデートでセックスをしてしまったのです。助っ人よ、本当にゴメンナサイ。

 でもね、言い訳させてください! 筆者は、一度でいい! 「付き合ってからセックス」という王道を経験してみたい!というセックスドリーム実現のため、精一杯セックスしたい衝動を抑えたんです! 努力はしたんです! でもね、相手男性はそうではなかったのですよ。セックスしたくてセックスしたくてたまらない様子だったんです!
彼に限らず、大半の男性が抱くセックスドリームは、「付き合う云々の前に、とりあえずセックスしたい!」なのでしょう。

「付き合ってからセックス」という王道を経験したいのはやまやまだが…ま、いっか!

 京都の人が見る夢と、大阪の人が見る夢が異なるように、オトコが見る夢と、オンナが見る夢は違うのです。どっちかが譲らねばならんのです。だったら筆者が譲ろうではないか!
これが、筆者の出した結論です。京都の人が夢見る、「公家になって官位を昇りつめる立身出世の夢」や、大阪の人が夢見る、「豪商になって巨万の富を得る蓄財の夢」は、自分一人の力で切り開くことは可能。
しかしセックスは、相手があってこそ成立する行為ですから、相手の夢にも配慮する姿勢が必要と結論づけました。

 この決断は決して、「都合のいいオンナに甘んじる」わけではございません。「付き合ってからセックス」という王道を経験してみたいのはやまやまだが、男性側にもご都合があるでしょうし、私のほうもソッコーでセックスしたいのが本音だし、セックスに誘われなかったらそれはそれで、『オンナとして認識されなかったのかしらん?』とか悩むだろうし……ま、いっか」という落としどころです。

 だったら男性側に、「付き合う云々の前に、とりあえずセックスしたいのはやまやまだが、女性側にもご都合があるだろうし……」と、譲歩させるべき! と思う人もいるでしょう。
でもね、男性側は、この後に続く言葉が成立しないのですよ。「俺のほうも、セックスはなるべく先送りしたいのが本音だし」とは思わないでしょ? そう考えると、こっちが譲ってやろうではないか、という思考に至るのです。
ま、極論ですけどね。

 それではぼちぼち、筆を置かせて頂きます。2014年9月から11ヶ月間、どうもありがとうございました!
今後ともAMをよろしくお願いいたします。

Text/菊池美佳子