モテるオタクの中高時代
アル: 中学時代、彼女はいなかったの?
Eくん: 周りにカップルもいたけど、僕はゲームや漫画に夢中で「オナニーはするけど女子には興味ない」って感じでした。
一応、何人からか告白されたりしたんですけど…。
アル: 当時からモテるオタクだったのね。Eくんはイケメンでコミュ力も高いし。
Eくん: いえいえ、そんなことないんですけど(謙遜)。
でも「付き合うって何するの?」って感じでした。
アル: 女子は幼少期から『りぼん』とか少女漫画で恋愛への興味や憧れを育てるんだけど、男子はバトルやロボットに夢中だもんね。その差は大人になっても大きい。
Eくん:たしかに女性はよく恋バナするけど、男は基本しませんよね。女性ほど恋愛に興味ないと思う。
僕も高校でようやく好きな女子ができたんです。1つ上の先輩だったんだけど、その人には彼氏がいたので、ずっと片想いでした。
アル: 高校時代も告白はされた?
Eくん: 何度かされましたけど…でも「好きな人がいるから」って断ってました。
周りに「テキトーに付き合ってヤラしてもらえよ」とか言われたけど、ヤリたいから付き合うって発想はなかったです。やっぱ好きな子じゃないとって。
アル: オタクの純粋さだのう。
Eくん: まあオタクは一途ですからね。アリーナ姫のこともずっと好きだし。ハマーン様※への愛も衰えていません!(キッパリ)
(※『機動戦士Zガンダム』の登場人物。アクシズの女指導者)
アル:オタクは一度好きになったモノはずっと好きだよね。
うちの夫は恐竜オタクだけど、幼稚園の文集に「恐竜になりたい」と書いていて、40歳になっても「なれるものならなりたい」と言ってます。
…Eくんは奥さんにも一途だよね?
Eくん: 恥ずかしいですけど(照)、奥さんのこと大好きですね。もう出会って10年くらいですけど。
アル: ヤリチンになって百人斬りしようとか思わなかった?
Eくん: うーん…男だから憧れがないわけじゃないです。
でもいざ実践するとしたら、あまりにも大変だし面倒臭そうじゃないですか?そんな何人もの女性と付き合えないし。
アル: ヤリチンは付き合う気はなくて、やったら終わりなんですわ。
Eくん: そっか…。でも1回限りはつまらないというか、深めていくのがいいんじゃないですか。
僕はセックスは好きだけど、100人の女性とするより1人の女性と100回したいです。
アル: 草食系を代表するような意見じゃのう(笑)。
草食は数より質なんだよね。で、ほとんどの草食は「したくない」わけじゃなく「コストやパワーをかけてまでしたくない」。
一方、ヤリチンはセックスよりも、女を落とすのが楽しい人たち。
Eくん: 落とすのが楽しいって感覚はないです。
僕は付き合った人数も少ないし「ガツガツしてない」と言われるけど、本気で好きな人以外にガツガツする意味がわからない。
僕も本気で好きになったらデートにも誘うし、お金や労力もかけます。でも好きじゃないのにかけるのは面倒臭い。
アル: そういう素敵な草食は早くに結婚しているのよね~。
Eくん: まあ「数いきたい」って思ってませんからね…。女の人は好きなんですけど。
アル:ヤリチンは女好きじゃなくて、男同士の競争に勝ちたいのよ。
だから「これだけ女をゲットできる俺ってスゴイだろ!」と数を誇るんです。
広告会社時代は周りにそういうヤリチンが多かった。「18歳の読モとやってさ~」とか「こんな獲物をゲットした俺ってスゲー!」とアピールしたがる連中。
そいつらは「読モ」とか「CA」とか女をブランドでしか見てなくて、生身の人間として見ていない。だから平気でヤリ捨てるんですわ。
Eくん: そっか…。女好きじゃなく競争好きなんですね。そういう男って自分もブランドで勝負しようとしますよね、会社名や役職を誇示したりとか。
「それよりもアンタの中身だろ」って言いたくなります。
アル: 逆にブランドを誇示しない男は、女の中身を見る傾向が高いと思う。