妊娠しやすい腟環境とは?
普段は酸性に保たれている腟内ですが、そのままだと酸の力で精子が死んでしまい、妊娠しづらくなることもあるのではないでしょうか?
妊活に励むならアルカリ性に保たれている状況がいいのでは? という疑問もわきます。
<関口先生の解説>
「女性が一番妊娠しやすくなるのは排卵期です。
排卵期になると、卵の白身のような透明で伸びるおりものが出ます。
このときのおりものを正確には頚管粘液といいますが、この頚管粘液のおかげで腟内はややアルカリ性に傾きます。
アルカリ性に傾いた腟内は、精子にとって好環境。
しかもたっぷり水分を含んだ頚管粘液は、精子が子宮頸管まで辿り着くのを助けてくれるので、妊娠の可能性が高まります。
人間の身体はよくできているもので、このように排卵期には腟の中は自然と妊娠しやすい状況に整うのです。
普段は悪玉菌から腟を守るため酸性が望ましい腟内も、排卵期には精子が守られる状態へと自然になるので、わざわざアルカリ性にする必要はありません」
ただ、先生によると、妊娠しやすい時期である排卵のタイミングは、事前に予測しにくいそうです。
では、どうすれば妊娠に上手く備えられるのでしょうか。
次回は、妊娠しやすい身体にするためにできることについて、お話をうかがいましょう。
監修/関口由紀先生
Text/平川恵
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