あの時の姉に感謝している
深夜ラジオの視聴者エロ体験談コーナーやら、テレビの「女だらけの水泳大会」的な企画でも勃起したし、何しろ当時は民放でお色気番組が多数あり、胸の露出も珍しくなかったのである。
これはノーマルな嗜好ではあるが、あのまま「光沢&キッチリと身体の部位にハマるモノ」フェチでい続けたらとんでもない変態になっていたのではないかとヒロシ氏は振り返る。だからこそ、あの時その道を留まらせてくれた姉に感謝した。もしそのフェチが続いていたのであれば、それこそ映画『バットマン』に登場する光沢激しい黒いゴム製ウェアを、身体のラインピッタリにまとうキャットウーマンで大興奮していただろう。
すると、映画館で自慰行為を開始してしまい、わいせつ物陳列罪で逮捕されたかもしれない。あるいはキャットウーマンを間近で見たいとばかりにコスプレイベントに行き、衝動からコスプレイヤーに襲い掛かってしまったかもしれない。
このように、フェチというものは、自分が加害者・犯罪者になる可能性だけでなく、被害者を出す可能性もあると今は認識している。
他にも「女性の口のニオイがブラックコーヒーの苦いものになっていると興奮するから缶コーヒーを行為前に飲んでもらう男」やら「自慰行為をする時、自らの指に赤いマニキュアを塗ってあたかも女性にしごいてもらっているかのような感覚を抱く男」などと出会ってきた。
色々と男は妙なフェチシズムや性癖を持っているので、嫌悪感や拒否感を覚えた場合は、要求されたとしても、毅然とした態度で断ってほしい。
Text/中川淳一郎
- 1
- 2