高齢期における性に対する社会的な偏見を乗り越える方法

高齢期に性欲が旺盛だったり、セックスについて前向きであると公言したりすると、「色ボケしてる」「いい歳をしてはしたない」と言われることも少なくありません。

セクシャリティの多様化が認められている時代であるというのに、未だに年齢を重ねてからもセックスをしているというだけで、「いやらしい人」というレッテルを貼られてしまうのです。

このような高齢期における性に対する社会的な偏見を恐れ、セックスしたい気持ちがあるのに抑え込んでいる人も多いのではないでしょうか。

この偏見を乗り越えるためには、まず「年齢を重ねてからセックスをしていることは何も恥ずかしいことではない」「第二の人生を豊かにするために、セックスは重要な要素である」と前向きに考えましょう。

自分の求めるセックスをして人生を満喫できるのは、精神的・身体的に成熟した今だからこそ。そして精神的・身体的に健康であるということに他なりません。

高齢期のセックスは決して恥ずかしいことではないので、偏見に負けない自信を持って立ち向かいましょう。

パートナーとの性に関するコミュニケーション

年齢を重ねてからも、パートナーと性に関するコミュニケーションをとれているカップルは多くはありません。

「いい歳をしてセックスの話なんてできない」とお互いに考えていると、いつまでも性についての悩みや欲求を打ち明けることができません。

性欲を発散することができず、最悪の場合セックスレスに陥ってしまうこともあります。

相手がセックスについてどう考えているかを知るためにも、パートナーとの性に関するコミュニケーションは非常に重要です。

年齢にとらわれることなく「自分はこうしたい」「こういう行為を求めている」とパートナーと話し合うことで、お互いセックスについて前向きになれるでしょう。

年齢に応じた性の楽しみ方と自己理解

年齢を重ねてから、若い頃とは性の楽しみ方が変わったと感じる人もいるのではないでしょうか。

人間におけるセックスの意義は、大きく分けて快楽・生殖・協調の3つです。

若い頃は快楽や生殖のために行っていたセックスの意義が、年齢を重ねると少しずつ変化していくでしょう。

快楽や生殖としての意義が薄れ、パートナーとの肌の触れ合いで相手のことを労わったり、絆を深めたりする協調という意義の性行為に期待を置くようになります。

やみくもに快楽を求めるセックスよりも、パートナーの反応を見たり、お互いのしたいことを理解し合ったりして共に築き上げていくセックスに移行する人も多いでしょう。

また年齢を重ねると、若い頃と同じような激しいセックスはただ苦痛や疲労を伴うだけの行為だと感じるケースもあります。

今の年齢で自分が楽しめるセックスとはどのような行為なのかを、自分で理解することも大切です。

そしてパートナーと性に関するコミュニケーションをとり、今現在お互いが求めているセックスについて話し合うことで、より充実した性生活に繋がるでしょう。