Xで「定期的なオナニーと骨盤底筋トレーニングはやっておいて損はない」と投稿したところ「なぜですか？」と質問が届きました。
そりゃそうですよね。骨盤底筋トレーニングは体によさそうなイメージがあるけど、オナニーは性欲解消以外に何かメリットでもあるの？と思った人もいるかもしれません。今回は、骨盤底筋トレーニングとオナニーについてお話しします。
なぜ骨盤的筋は鍛えた方がいいのか
一般的に「骨盤底筋」と呼ばれているのは、骨盤の底で連結してハンモックのように広がり内臓を支えている骨盤底筋群を指しています。骨盤底筋は「フェムテック」や「フェムケア」という言葉が流行りだしてからよく目にするようになりましたよね。
骨盤底筋が衰えることで出てくる“困りごと”で多くの人が経験しているのは尿漏れです。妊娠出産を経て骨盤底筋が伸びたり切れたりして傷つき、大きなくしゃみをした時や大笑いした時など、腹圧がかかるタイミングでちょろっと尿が漏れるようになった人も少なくありません。また、お風呂から上がる時に腟からお湯が出るという話もよく聞く話です。
年齢を重ねてますます骨盤底筋の筋力が衰えてくると、臓器脱など深刻なトラブルも出てくることがあります。
そう聞くと「なーんだもっと先のことか。産後もし尿漏れしたらトレーニングしよう」と感じる人もいるかもしれません。しかし、10代や20代で妊娠出産を経験していない女性でも尿漏れや腟からお湯が出た経験がある人はかなりいるんです。
若い女性の骨盤底筋の筋力低下の原因は、長時間座りっぱなしだったり運動不足だったりと、生活習慣によるもので、意識してトレーニングすれば改善することができます。しかし、多くの女性が尿漏などを経験していると聞くと「女性の体はそういうもの」「みんな尿漏れするなら悩む必要ない」「吸水シートや吸水ショーツがあれば大丈夫」と思ってしまう人もいるはず。
たかが尿漏れ、じゃないんですよ。骨盤底筋の衰えは性生活にも影響します。
セックスやオナニーで性的興奮が高まってくるとクリトリスが勃起して硬くなったり、愛液がにじみ出たりしますよね。それは骨盤内に血液が集まって充血することで起こる変化です。筋肉は血液を送り込むポンプの役割をしているので、筋肉が発達している方が体の性的興奮がスムーズに進むわけです。
オーガズム（イクこと）だって骨盤底筋に関係しています。イク時には骨盤底筋が収縮するのですが、筋力が衰えて収縮が起こってるんだか起こってないんだか微妙な動きしかしないよりも、ある程度筋力があってハッキリした収縮が起こった方が気持ちよさそうですよね。
骨盤底筋まわりのトラブルに無縁でいたいし性生活も一定のクオリティを保っていたいと思うなら、やっぱり骨盤底筋は適度にトレーニングし続けた方がいいと思っています。
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