毎度エロ話を書いてきたが、飲み会のときに「中川さんのエロ話、読んでいますよ! あれ本当なのですか?」と言われることが案外多い。毎度「アレはニノミヤというヤツの話ですが、全部本当です」と答えているが、このニノミヤという男はとにかく受け身であり続けている。基本的パターンとしては「酒を飲んで気分がよくなってなんとなくホテルへ行ってしまう」というものがある。
というか、そればかりなのだが、真理さんとは「もしかしたらこの人とは真面目に付き合い、結婚もあるかも」という珍しいパターンであった。彼女は僕が出入りする会社の事務をしており「いつか飲みに行きましょうね」という話をしていた。
どんどん積極的になっていく真理さん
そして、出入りを開始してから半年後、ついに飲む機会が到来。東京・恵比寿のカウンターの飲み屋へ行ったのだが、当時彼女は34歳で僕は28歳だった。離婚をしたばかりと言っており、最初の飲み会から「ねぇねぇ、ニノミヤさん、彼女いるの?」などと積極的に話してきた。
彼女の勤務先の上司の愚痴も色々と話され、「ねぇ、ウチの会社って付き合いやすい? ただ、社長はあなたのこと仕事ができる、と気に入ってるよ」と言ってきた。このとき、同社との取引額を増やしたいという下心もあったのかもしれないが、いかに同社が良い会社かを僕は力説し、外注業者としては感謝の念しかない、と伝えた。
となれば「ふーん、私、いい会社に勤めたのかもしれないね」となる。この日はこの一軒で終わったのだが、次の飲み会で真理さんはもっと積極的になってきた。
「今日さ、別のシャツを持ってきたの」
この発言が意味することは、翌日仕事に行く際、別の恰好をしている、ということを意味する。これを明確なエロのサインだと感じた僕は、2軒目の会計を終えた後、東京・湯島のラブホテルへ行くことを提案。
「うん、いいよ!」と言われ、2人で手を繋ぎながら元気にその腕を振りながらホテルへ。すぐに悶え始める真理さんとはこの晩5回セックスをした。彼女は陰嚢を舐めるのが好きだと言う珍しいタイプだった。さらに、自分が舐めてもらいたい場所は明確に指示してくる。「乳首、強めに噛んで」「クリトリスは舌先だけで突いてみて」といった具合だ。
かくして僕らはついに初のセックスに至ったわけだが、この後は毎度僕の家にやってくることとなる。彼女の勤務先は都内なのだが、家は鎌倉。となると、「翌日出勤がラクだから」ということで、目黒にある僕のマンションに泊まるようになったのだ。時々朝食を作ってくれることもあったし、2人してコタツに入って紅白歌合戦を大晦日に観たこともある。こうして「付き合いましょう」とは言わないまでも、明らかに一線を越えた関係を築いていたのだが、途中から彼女の結婚願望を知るようになる。
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