「彼女とは別れる」と男はエロのために嘘をつく。真実を知った彼女は…/中川淳一郎

男とはエロのために嘘までつくことがある。よくあるパターンは、とにかくセックスをしたい女性とサシで飲んだときなどに、「妻(恋人)と最近関係が良くなく、別れる準備をしている」というものだ。本当はその兆候はまったくないにもかかわらず、この嘘をつく。

多くの女性は、相手がいる男と肉体関係を持つことは躊躇する。
理由については、
【1】 自分が2番目であることがイヤだ
【2】 面倒くさいことになるのがイヤだ
【3】 愛情を持たれていないのにヤるのがイヤだ
【4】 浮気・遊びはイヤだ
【5】 コソコソしなくてはいけないのがイヤだ
という5つが大きいのではなかろうか。

「本当に彼女と別れるの?」

僕が晴美と付き合っていたとき、みのりさんととんでもなくセックスをしたくなってしまった。晴美とみのりさんは知り合いだ。そして僕はみのりさんとは時々サシで飲んでいた。当時彼女は恋人と別れた直後だったため、話しやすい相手として僕を選んでくれていた。男は女性から誘われると「おっ、彼女、オレに好意持ってるのかなウヒヒ」と思い、そこから一気に飛び「今度お手合わせ願いたいものだ」となるのである。

飲んでいるときに「『ニノミヤさ~ん、私けっこう酔ったかも』と、トローンとした目をして僕を見た」などがあったら、その勘違いは加速する。かくしてこのとき、僕は晴美との仲が悪いと嘘をついた。そこから2回のサシ飲みを経て、ついに彼女と一緒にラブホテルへ行くことになった。

道すがら、「ニノミヤさん、本当に晴美さんとの関係が悪化してるの? 別れるって本当?」と言うが、もう性欲が勝ってしまい、「本当、本当!」と言った。ホテルの部屋に入ったらすぐにディープキスをし、一緒に風呂に入る。

風呂でも彼女は僕のアソコをしごいてくれ、バスタブの中では互いの性器をまさぐりあった。体を洗い、外に出ると、そこから濃厚な1時間45分が開始した。何しろ、夢にまで見た彼女とのセックスである。彼女のアソコを丹念になめ、彼女を腿の上に乗せ、くびれまくった腰を抱き、小さめの胸を舐め続けた。

「ニノミヤさん、イイ……。ねぇねぇ、晴美さんとどっちがいい?」
「みのりさんです」

さすがに罪悪感があり、これ以上は言えなかった。結局ホテルから出る時間までに3回の挿入をし、再び翌週の同じ曜日に酒を飲んでからこのホテルに来ることとなった。そして同じように3回ヤり、外に出たところでみのりさんが切り出した。