夜の公園でヤッてると暴力団風の男に声をかけられた!スケベ男の話/中川淳一郎

大学に入った直後に会った男性会社員・戸田さんは、飲み屋のおかみさんのスカートに頭を入れて叩かれたりするスケベ男だった。当時28歳ぐらいだったと思う。僕が就職活動を開始したとき、戸田さんが勤務する人気企業を僕も志望した。出身大学は違うものの、いわゆるOB訪問をし、面接対策を伝授してもらったのだ。

「おぉ、ニノミヤ、久しぶり。ウチの会社入りたいの?」

「はい、戸田さんに必殺の面接テクを教えてもらいたいです」

かくして様々な話を聞いたのだが、「戸田さん、何が内定の理由だと思いますか? 何と言ったら通りましたか?」とぶつけてみた。これが一番知りたいことである。「オレも何が決め手だったかはよくわからないけど、『僕はエッチの大魔王で~す!』と言ったらウケたぞ」と言った。戸田さんがスケベであることは知っていたが、同氏の周囲で有名な話がある。

エッチの大魔王・戸田さんの逸話

大学時代、数多くの女性とセックスをしてきた戸田さんはある夜、ひとけのない公園のベンチの上でセックスをしていた。洋服は互いに着たままで下半身だけを出し、彼女の上に乗っかり、正常位でピストン運動をしていた。興奮し、射精まであとわずか、というところ、脇にウンコ座りをする男がいる。ヤクザのような風貌のこの男は九州弁でこう言った。

「ニイちゃん、楽しそうなことやりよるな」

戸田さんは慌てて性器を外に出し、彼女のパンツを急いで上げた。

「よかよか、そのまま続けとってよか。ワシがここで見ておいておくけんね。若いんやけん、ドバッと出しんしゃい」

こう言われたため、戸田さんは「では…」と彼女のパンツを下ろし、まだ勃起している一物を挿入。そして、男が2人の行為を観察している脇で結局最後までイッたのだ。イクときはコンドームがなかったため、一物を外に出し、土の上に射精した。

「アンタは紳士やな。いいもん見せてもろうたわ」

男はそう言い、その場を去っていった。相手の女性は終始黙っていたが、ヤクザのような風貌の男に何か言ったり反対したりしたら何をやられるか分からないと考えたため、戸田さんにすべての対応を任せたのだという。