二人で湯島のホテルへ

こうなれば話は早い。根津から湯島まではタクシーですぐだ。会計を終えると外に出て、すぐにタクシーを拾い、湯島へ。以前行ったことのあるホテルは空室があり、僕らは早速部屋の中へ。抱き合ってディープキスをしたものの、さすがにこの日は長距離を歩いていてお互い散々汗をかいている。まずはシャワーからだろう。

「陽子さんからどうぞ」と彼女に入るよう促し、僕は冷蔵庫をチェックした。「あくまでもオレらはビールが好きだから一緒にいるんだ。この部屋でもビールをまずは飲むんだぞ」という正当化をしようとしたのだ。

数分後、バスタオルを体に巻いた陽子さんが出てきて、僕もすぐに風呂へ。アソコは完全にギンギンになっており、これはもう抑えられない。大急ぎで体を洗い、余計な陰毛がフェラチオの際に口の中に入らないよう徹底的に抜けそうな毛は抜いておいた。頭も洗い、外に出たら陽子さんはもうビールを飲んでいた。

「先に飲んでましたよ~」

「ビールはどこで飲んでもおいしいですよね~」

1本ずつ空けたところで、我々はセックスに突入。推定Eカップの彼女の胸は、これまで見た中でもっとも張りがあり、美しかった。この日は土曜日ということもあり、途中、フロントから追加のコンドームを2個もらい、結局4回ヤッた。

翌朝、なんとなく次回の約束をするのは恥ずかしく、湯島の駅で一緒に千代田線に乗ったもののあまり会話はなかった。彼女が降りる駅の直前、手をギュッと握ってきて「また今度」と耳元で言った。

家に帰ったらGREEで昨日・今日のお礼を言うとすぐに返事が来た。彼女も楽しかったという。それからも何往復かしたところで、次のビールを飲む日程が決まった。その日はセックスはせず、その次のビールを飲んだ日は渋谷のラブホテルでまた3回セックスをした。

これ以来、彼女とは会っていないし、GREEのメッセージも送っていない。彼女には恋人がいたのではないか、となんとなく悟った僕は特に未練も持たず、あの素晴らしいビールとセックスの日々を振り返るのであった。

Text/中川淳一郎