セフレを作る男性のライフスタイルは…

ではなぜ、クリスマスに会おうとしないのでしょうか? ポイントは彼らの、ちゃんとしたカノジョを作ろうとしないライフスタイルに隠されています。

ちゃんとしたカノジョを作らず、「セックスはセフレで充分!」というスタンスの彼らは、恋愛の優先順位が極端に低いのでしょう。そして恋愛の優先順位が低いぶん、仕事の優先順位が高くなります。

仕事の優先順位が高いと、さまざまなスキルアップを目論むようになります。ひとくちにスキルアップと言っても色々ですが、今のご時世は何と言っても英会話が主流でしょうか。英語が話せることで、仕事の幅がグッと拡がりますからね。会社によってはメールも会議も議事録も、つまり社内公用語が英語の企業も存在するくらいですから、英会話はスキルアップの登竜門といっても過言ではないでしょう。

英会話に触れていくうち、遅かれ早かれ欧米文化にも触れることになります。その一環として、欧米諸国はクリスマスを家族で過ごすことを知るのです。男女が2人きりで過ごしセックスするのは日本くらいである、と。

クリスマスに股を使ってセフレとセックスしているようでは、世界を股にかけるビジネスマンになれない……彼らはそう考えるのでしょう。世界を股にかけるジビネスマンになるには、欧米式にクリスマスは家族と過ごすべきである、と。

アラサーの息子がクリスマスの週末帰ってくるとなれば、母親は張り切って鶏を丸焼きするでしょう。鶏の丸焼きを食べつつ、彼らは物思いに耽るのでしょう。「仮にセフレと会っていたら、いつものようにラブホ前、トリキでヤキトリを喰らうことになっていたんだなあ」と。ヤキトリはいつでも食えるが、鶏の丸焼きはクリスマスくらいしか食べる機会がない……そう思うと、やはり家族と過ごす選択肢は正解だったぜ! そして世界を股にかけるジビネスマンになるぜ、イエイ!!

Text/菊池美佳子
記事初出:2020.12.21