第3回: ローラはfacebookの「いいね!」ボタンである
2012年現在の覇権争いは“ローラ>トリンドル”
 Tongue By M Glasgowローラとトリンドル玲奈。
  年齢も近い2人は、ともに欧米人の血を引くエキゾチックな顔立ちを持つ正統派の美少女タレントとして、ほぼ同時期にテレビでブレイクしました。
 その容姿・人気・実力は両者とも拮抗しており、昨年頃からバラエティ番組の「モデル出身タレント枠」の座は、事実上この2人が独占していたといっても過言ではありません。
そこでにわかに浮上してきたのが、ローラとトリンドル玲奈、芸能界の同じポジションをめぐってどちらが天下を取るのかという問題、俗にいう「ローラ・トリンドル戦争」です。
  当初私は、タレントとしての総合力はトリンドル玲奈のほうが上だろうと思っていました。
 ローラの「年上にもタメ口」「シンプルで適当なコメント」「舌を出す決めポーズや“オッケー”の決めフレーズ」といった特徴は、確かにわかりやすいけれどワンパターン。
 使えるフィールドも限られてしまうため、飽きられるのも早いだろうと思っていたのです。
  しかし、現状はどうでしょうか。
 テレビにおいて不動の立ち位置を確保したのは、明らかにローラのほうです。
 トリンドルは、ソツがなく当たり障りもない代わりに、キャラ立ちを求められるバラエティ番組の中では、やや埋没してしまいました。
  ローラはなぜ、トリンドルを一歩引き離し、時代の寵児となったのか。
 今回は、そんな「ローラ・トリンドル戦争」について考えてみたいと思います。 
“モデル出身タレント”が男ウケしない理由
そもそも、女性の方に知っておいてほしいのは、ファッションモデル出身のタレントは、お茶の間では“男ウケしない”という厳然たる事実です。
森泉、マリエ、長谷川潤、道端三姉妹、加賀美セイラなどなど……女性から見れば“憧れの存在”であるはずの彼女たちが、テレビでは“なーんかプライドの高い勘違い女性”扱いされているのを見て、違和感を感じたことはないでしょうか。
  彼女たちは、自らのライフスタイルやビューティー観、恋愛観を、自信をもって嬉々として語ります。しかし、雑誌では“カリスマ”として扱われるそんな態度が、お茶の間では“上から目線”に映ってしまうことはよくあります。 
 要するに、自己主張が強くて、自分に自信があって迷いがない、ガツガツと自己実現にまい進するような女性は、世の大多数のヤワな男にとっては得てして“扱いづらい、困った存在”なのです。 
  どんなに美人でスタイルが良くて体つきがエロくても、スキがあっておバカで“自分にもなんとかなる”と思わせてくれない女性は、男にとって愛らしくないし、かわいくもありません。 
 数多いるモデル出身タレントの中で、ローラとトリンドルだけが圧倒的にメジャーになれた理由は、2人がが勝ち気な自己主張をしない、男にとってかわいげのある存在”だったからに他ならないでしょう。 
  残念ながら、それが今の日本の男性の民度なのです。 
 がっかりしましたか? 
  しかし、今の時代、女性からも支持されなければ世間でブレイクはできません。
 どちらかといえば男ウケ要素の高いトリンドルに対して、ローラは女性からも広く愛され人気を集めている印象があります。だからこそ、彼女は「ローラ・トリンドル戦争」を制することができたのではないでしょうか。
 それでは、その勝利の秘密とはいったい何だったのでしょう
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