ブスとは存在ではなく、現象なのだ!          

By Phillip Pessar By Mads Boedker

「不機嫌になると急に黙ってしまい、聞いてもその理由を教えてくれないんです。不満があっても伝えてくれなきゃ解決できないのに、心のシャッターを下ろして閉じこもってしまうところが嫌いですね」(26歳・プログラマー)

「職場の人間関係でトラブルがあったらしく、落ち込んでいるので話を聞きました。なんとかしてあげようと思って、“こうすれば?”“ここが伝わってないんじゃない?”と助言しているのに、彼女は“でも…”“そうなんだけど…”と、いつまでも不満をグチグチ口にしてばっかり。ちっともアドバイスを聞き入れようとしないので、最終的には私と彼女がケンカになっちゃいました」(29歳・営業職)

「ささいなことからケンカが多くなり、“私たち、いったん距離を置く期間がほしい”と言われて3ヶ月。結局、彼女はその間に別の男を作って別れていきました。距離を置けば修復できるチャンスがあるかも……と思っていた私は、とんだバカを見た気分です。別れるつもりだったなら、最初から“別れよう”と言ってくれー! 別れた理由も聞くことができないままだったので、今も納得できません」(22歳・アルバイト)

 こうした男性からの声は、女性から見ればどれもこれも「なんでわからないの?」と思うようなことばかり。
こんなことを「ブス」「NG」と言われたら、たまったもんじゃない、というのが本音ではないでしょうか。

 ことほどさように、男と女は、受け止め方の違う生き物なのです。

 愛する男と、愛する女。
そこにブスは一人もいません。
ただ、男と女のわかり合えないすれ違い、その摩擦で生まれてしまう熱量をブスと呼ぶだけ。
つまり、ブスとは「存在」ではなく「現象」なのです。
 男と女の出会いの数だけブスは生まれます。
学校からいじめがなくならないように、ブスもまたこの世から消えることはありません。
だからこそ、私たちはお互いのちょっとした思いやりと想像力で、できるだけNGがOKに歩み寄るように手を取り合うわけです。

 願わくば、あなたとめぐり合う男性が、お互いの中に潜むブスと向き合い、ブスと共存してくれる男性であることを――!

Text/Fukusuke Fukuda

■もっと特集記事を読む