“仕事と私、どっちが大事?”は男から退路を奪う愚問

「彼女との旅行の計画が、仕事のトラブルでドタキャンに……。俺だって残念だけど仕方ないことだし、申し訳ないと思っているのに、彼女に責めるような言い方をされてつい逆ギレしてしまいました。どうして女って、すぐに仕事と自分を天びんにかけるような言い方をしてくるんですかね……?」(31歳・自動車メーカー)

 こちらもおなじみ、“仕事と私、どっちが大事?”問題です。
さすがに、これほどベタなセリフをそのまま言う女性はいまどき少ないと思いますが、言い回しや態度で、これと同じ問い詰め方をしてしまっているケースはたくさんあるのではないでしょうか?

「君のために仕事しているんだよ」という模範回答も、使い古されてしまえば効力ゼロ。
どう答えたって納得してもらえないことがわかっているだけに、男性は理屈も言葉も奪われたような気がして追いつめられ、「めんどくせえな」と思ってしまいます。
そう、男性は答えを出せない問題や、正解のないクイズを出されるとイラッとしてしまうのです。

 女性だって、“仕事と私、どっちが大事?”が「愚問」だということくらい、わかっています。
本当はそんな質問に答えて欲しいのではなく、「寂しがっている私のことを忘れないでね?」というアピールがしたいだけ。

 一方、男性もそんな素直になれない女心をわかってはいるんです。
「そうか、寂しい思いをさせちゃって、ごめんね」と言って、誠心誠意あやまればいいことも、重々承知しています。

 しかし、それでも、あえてなお!
「仕事のほうが大事なんだね」みたいな言い方をされると、選択を強いるような問い詰め方に対して、男は答えを返さないと気持ち悪いんですよ。
でも、その質問に答えは出せないから、追いつめられて余計むなくそが悪い。
その結果、「どう答えても不機嫌なくせに、あえて困らせる質問をするなんて……」というマイナスの感情を女性に抱いてしまうのです。