突貫恋愛な女[トッカン・レンアイ・ナ・オンナ] tokann・rénɪn・a・onna
生息地:震災後の首都圏に増殖。得体のしれない不安が大きいため、巣は駅近、妥協しても徒歩7分以内を選び、個体が孤立して生活している場合が多い。 特徴:生きていけないほど、追い詰められている状態ではない。iPhoneには恋愛系と危機管理系のアプリが徒党を組んで勢力図を争っている。
「この先何があるかわからないから」「天災がいるくるかわからないから」。最近、この不安感を動機に、突貫工事のように恋愛・婚活に血道を上げる女子が増殖中。
毎晩のように合コンに足しげく通う女子20代前半は「風邪ひいたときに怖くなっちゃってぇ」と守ってあげたい女子を演じ、婚活にすべてをかける女子30代前半は「この世の中何があるかわからないから、一緒に暮らせる人が欲しい」と恥じらいもなくのたまう姿を目撃。
恋愛って「恋しなきゃ」「彼氏つくんなきゃ」とか「したい」と思ってするものじゃないというのは、少女時代にあふれるほどの漫画で教えられなかったのかしら?活動して見つけられるものじゃない。
恋をしてしまう相手が現れて初めて成立するのに。 それは「ひとり恋愛」「ひとり婚活」。
自分の不安を解消するための、相手ありきではなく、自分ありきの恋愛結婚よ。
恋愛したって結婚したって、将来の不安も、災害への恐怖も、解消される保証なんてどこにもない。
漠然とした不安を抱えながら二人で生きて行くしかないの。追い詰められるように作り上げた“恋愛という形”は、不安を解消するというよりむしろ危機の時に足をひっぱりあいそう。だって、「自分が」安心したいだけで「相手を」安心させてあげたいという動機が、そこにはないから。
座禅でも組んで、まずは落ち着いて恋愛するモードになるまで、呼吸を整えてはいかがかしら~?
advice
いろいろな“危機”を感じて恋人を作ってしまう女。危機感に煽られて恋愛するのって、「婚活しろ」というメディアに煽られて恋愛するのと同じこと。 恋人はあなたの人生を保証する「モノ」じゃない。煽られた恋愛に真実はない。