「人間は
苦労をしたから優しくなる、ということはない
優しくされたから優しくなる、ということでもない
愛されたから優しくなる、ということでもない
人間は
誰かを愛したことによって優しくなるようだ
愛する人への愛しみが
その愛しみの深さだけ人間を優しくするのだと思う
だから
優しくない人に接すると
誰も愛さなかったその人の人生が見える気がする」
これは、本書に収録された詩『愛することと優しさについて』です。
著者は詩を書くことによって「愛することと優しさが、人を幸せにする」というメッセージを世界中に伝えたいと願っているといいます。
この本には、「優しさ」と「愛情」について書かれた全102編の詩が掲載されています。
なかには、東日本大震災の被災者の方を思いながら書いた詩や『8月6日』という平和へのメッセージを記した作品もあり、絶対に忘れてはいけないことを改めて認識させてくれます。
なかなか会えない恋人に対して不安を感じた時、好きでいることに疲れてしまった時、この本をめくってみてください。
折れそうになったあなたの心をきっと支えてくれる。
そして、人を愛することがどれほどあなたを豊かに、幸せにしているか、きっと気付くはずです。
書名:『愛することと優しさについて』
著者:高木いさお
発行:飛鳥新社
価格:¥1,000(税込)
Text/Yuuko Ujiie