“世界のキタノ”が日本凱旋!『BEAT TAKESHI KITANO 絵描き小僧展』

 ビートたけしといえば、65歳になる現在もテレビのバラエティ番組で若手をおさえ、おバカな姿を見せ続けるおなじみの存在。
また、映画監督・北野武として『HANA-BI』『菊次郎の夏』『アウトレイジ』など数々の作品を撮り、国際的な評価も高いことで知られています。
 そんな彼が、「BEAT TAKESHI KITANO」という名前で現代アーティストとしても活動していることを知っていますか?
 2010年にはパリのカルティエ現代美術財団によって個展が開催され、パリの人々を大いに魅了して大ヒットとなりました。
その展覧会が、このたび待望の日本凱旋を行います。

 1994年にバイク事故に遭い、そのリハビリとして絵を描き始めたという彼の作品は、色鮮やかで陽気なタッチの絵画や、動物と花が融合した立体作品など、奇抜な発想とユーモアにあふれた不思議な世界観が特徴。
「アートって特別なものじゃなく、型にはまらず、気取らず、みんながすっと入っていきやすい、気軽なものであるべきだと思う」と本人が語る通り、その作品からは、下町のペンキ屋の息子として育った親しみやすさや、素朴な力強さがにじみ出ています。

 しかし、カルティエ現代美術財団のゼネラルディレクターであるエルベ・シャンデスは、一見シンプルで子供にもわかるような彼の作品の中に、モダンで才気あふれるアイディアや知性が潜んでいると絶賛。「アカデミズムや先入観から私たちを開放してくれる解放者」であるとまで言っています。  思えば、北野武が日本で映画監督としての地位を確立したのは、『HANA-BI』がヴェネツィア国際映画祭で金獅子賞を獲ってから。
いわば“逆輸入”による評価でした。そして今回も私たちは、彼の現代アーティストとしての才能を、海外に“教えてもらった”形となるわけです。
テレビでコマネチを披露するビートたけしの姿とのギャップに惑わされて、私たちは彼の才能や資質を見落としていたのかもしれませんね。

 国際的に評価されてから“見直す”のではなく、ワールドワイドな才能を自前で発掘できる日本になるためにも、「BEAT TAKESHI KITANO」の個展で“世界の目”を養ってみては?
カップルで訪れれば、彼の普段見せないギャップや、本当の魅力に気付いてあげられるかもしれませんよ…!?

名称:BEAT TAKESHI KITANO 絵描き小僧展 Fondation Cartier pour l‘art contemporain
日時:2012年4月13日(金)~9月2日(日)
   11:00-19:00 ※金・土曜日は20:00まで開館/入場は閉場の30分前まで
会場:東京オペラシティ アートギャラリー(東京都新宿区西新宿3-20-2)
休館日:毎週月曜(祝日の場合は翌日、GW中は無休)、8月5日(日)
料金:大人1,300(1,100)円 大学・高校生1,000(800)円 中・小学生800(600)円 ※未就学児無料
※( )内は前売りおよび15名以上の団体料金
前売りチケットは3月10日(土)~4月12日(木)に各プレイガイドにて発売
電話:03-5777-8600(ハローダイヤル)
URL:https://www.btk2012.jp

Text/Fukusuke Fukuda