世界のアーティスト、日本に行ったらこうなった!? 『ホームアゲイン―Japan を体験した 10 人のアーティスト』

 ロンドン五輪も終わり、今年も国際舞台で活躍する日本人選手の姿から、たくさんの勇気と感動をもらいました。
そして、グローバリゼーションが進んだ今、国を超えて世界の才能が切磋琢磨しているのは、スポーツの分野だけではありません。
アートの世界でも国際交流が活発に行われています。

ホームアゲイン シャギニ ラトナウラン  「L.S.」/2011年/写真(インクジェットプリント) /57.2 x 150.3 cm

 そんな取り組みのひとつが、“アーティスト・イン・レジデンス”(以下、AIR)。世界各地からアーティストを招き、異国の文化や社会に触れることで、その後の創作活動への刺激にしてもらおうというものです。
そのAIRによって日本での生活を経験した10名の海外アーティストによる展覧会が、東京・品川の原美術館で8月28日(火)から開催される『ホームアゲイン―Japan を体験した 10 人のアーティスト』です。
 本展では、数々の現代アートのプログラムを手がけるNPO法人アーツイニシアティヴトウキョウ[AIT/エイト]が行うAIRプログラムで東京に滞在したシンガポール、インド、アフガニスタン、ブラジル、アメリカなどから来日した10人のアーティストを再び招聘。
約3ヶ月間にわたる滞在中に、日本からモチーフを得た作品を発表。さらに、帰国後に制作した近作・新作もあわせて展示されます。
また、会期中はアーティスト・トークや関連イベントなども開催される予定です。

ホームアゲイン メアリー=エリザベス ヤーボロー 「お目にかかれて嬉しいです」/2007年/ダクトテープ、コンタクトペーパー/63×56 cm

  言語・宗教・慣習の異なるさまざまな文化圏からやってきたアーティストにとって、“Japan”の体験はどんなものだったのか。
そして、その影響が帰国後の制作にも影響しているのか……と、興味深い視点からアートを眺めることができます。
また、単純に絵画・ドローイング・インスタレーション・写真・彫刻など、現代アートならではの多様な表現を味わう、という楽しみ方もOK!
 私たちが今いる日本、そして世界とのかかわりについて、考えてみる機会になりそうですね。

ホームアゲイン フロレンシア ロドリゲス ヒレス 「フィクショナル アイランズ」/2009年 /鉛筆、マーカーペン、水彩絵具、紙、写真/100 x 100cm(インスタレーションサイズ)(部分・参考図版) 撮影:木奥惠三

名称:『ホームアゲイン―Japan を体験した 10 人のアーティスト』
会期:2012年8月28日(火)~11月18日(日)
会場:原美術館(東京都品川区北品川4-7-25)
開館時間:11:00~17:00(水曜は20:00まで/入館は閉館時刻の 30 分前まで)
休館日:月曜日(祝日にあたる 9 月 17 日、10 月 8 日は開館)、9月18日、10月9日
入館料:一般 1,000円、大高生700円、小中生500円
問合せ:03-3445-0651
URL:原美術館 https://www.haramuseum.or.jp
展覧会特設サイト https://homeagain2012.tumblr.com

Text/Fukusuke Fukuda