カウンセリングで知った「共感」の力
さて、ここまでの人生を私はカウンセリングで振り替えっていました。そして対話を通し気づきました。私は人から共感してもらったことが圧倒的に少ないのだと。人はまず辛いことを共感してもらえなければ自分が悪かったと省みることもできない。与えられたぶんしか、愛を返すことなんてできない。
泣きながら辛い経験を話して聞いてもらえたり、嬉しかったことをよかったねと言ってもらえたり。そういう共感をもらえて初めて、人は誰かの気持ちをおもんばかる余裕ができるのです。
1年かけて、私はカウンセラーからたくさんの共感を得ました。そしてもうこれ以上共感してもらう必要はないと思ったとき、「自分はこれまで十分頑張った。だからもういいんだ。生きていていいんだ」という自己肯定が生まれたのです。
「5股かけられた彼氏にも、悪いことしたな」
「お母さんもまた、スピリチュアルで現実逃避するだけの辛い人生があったんだろう」
そういう言葉が、自然に口をついて出るようになりました。
この経験から「たとえ今自分のことを好きでなくても自尊心を育てられるエクササイズ」を編み出しました。6月16日発売の書籍『恋愛障害 どうして「普通」に愛されないのか?』に掲載されていますのでどうぞご覧ください。
Text/トイアンナ
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