女性の思う「三低」は「低」じゃない

 その背景には、今まで三高ではなかった男性も高収入とみなされるようになってしまった、悲しい経済状況があります。

 たとえば三低の「低リスク」として挙げられる男性の職業には薬剤師や公務員など資格試験を持つ方が当てはまります。昔であれば「年収が一本(=1,000万)ないと」などと足切りされていた彼らも、今や立派な高収入男性。

 なんせ1999年からサラリーマンの平均年収は50万円以上下がっているので、かつては冴えない中収入男性もいまや高嶺の花というわけです。

女性は「低」の実感がわきにくい

 男の年収がガンガン下がってるなら、結婚相手の年収条件を下げればいいじゃん? と思うのは正論です。しかし女性はそもそも、年収が下がったことを実感しづらい背景がありました。

 実は、女性の平均年収はそもそも低すぎたので、男性に比べてあまり下がらなかったのです……。アラサー世代で見ると、同じ期間で女性は16万円しか年収が下がっていないのです。

 全然嬉しくない事情によって、男性よりは「年収が下がった」実感を得づらい私たち。自分の年収がそれほど変わらないのに、「年収は普通でいいから、三低男子と結婚したいな」と狙っているつもりでも、男性の年収がガクっと下がってしまったせいで知らず知らずに「三高+三低狙い」となってしまうのです。

 その他、三高の「高学歴」に関しても、女性は「自分と同じくらいの学歴でいいや」と思っているだけであっても、四大卒の女性が増えているため自然と高学歴狙いになってしまいます。

「自分と同じくらいの男性でいいよ」に警告サイン!

 平成の結婚はずばり「私と同じくらいの男性でいいよ」が高望みになっています。あなたと同じ職場の男性は、全体を見回せばレアな王子様かもしれません。

 その上で「やっぱり高望みでもいいから、“同じくらい”の男性と結婚したい」のか、ちょっと下も見てみるかで全然世界は違ってくるはずです。
いいじゃん、低学歴で身長が低くても、笑顔が可愛くてあなたにとびきり優しいなら。そんな条件が出てくる婚活時代まで、あと少しかもしれません。

★次回は「結婚するなら、親の好みの人がいい」と、結婚の判断を放棄するアラサー男女を洗い出します。

Text/トイアンナ