本当に大事なクレームとは

私の経験上、本当に業務や個人的な問題を改善させるクレームは通常目に見えません。
目には見えないクレームというのは別にスピリチュアルなものでもなく、お客様の顔に出ていることや、心の中で思っていることです。

「こうしたらもっといいのになぁ」「こうだったらもっと使うのにな」という不満までいかない心の声にこそ、改善に大きく役立つ情報があるのです。
サイレントクレームというのでしょうか。
それを考え、観察して、対応し、改善することが大切です。

そうして本当に大切にしたい、喜んでもらいたいと思うお客様を選ぶことが大切です。
以前、このコラムでも80:20の法則についてお話ししたことがありますが、売上で見ても20%のお客様が80%以上の売上を上げるということがあるように、大事な20%に気が付いたら、その良縁を大切にしましょう。
みんなに良い顔をするためのストレスでアナタ自身が消耗するよりもずっといいです。
あまり誰にでも良い顔をし過ぎると、顔におかしな皺ができますわよ。ほほほ。

私って傲慢でしょうか?
でもこれは一生懸命、大切なお客様に尽くそうと考えてきた私の結論です。
ただ、経営者にも色々な考えがありますから、クレーマーのお客様を拾い上げて規模を大きくしていくという考えもあるかもしれませんね。

これは経営だけでなく、人生でも同じです。
あなたに文句や言い掛かりをつけてくる人とどう付き合うか。
そこにあなたの生き方とセンスが現れます。

Text/肉乃小路ニクヨ