フィールドワークの具体例
だから、私の訪ね先は観光地ではなく、地方都市の街中だったりします。
地方都市なんて、東京の縮小版で、どうせ全国チェーン店ばかりなんでしょ。
という意見もありますが、同じチェーン店のオペレーション(業務内容)
だからこそ、かえって際立つ個性というのもあるのです。
同じようなもので比較した方が、違いって分かりやすいでしょ。
昔のフィギュアスケートのコンパルソリー(規定演技)みたいなものです。
また、必ずその土地のスーパーにも立ち寄ります。
同じようなフォーマットのはずなのに、どこか違う
この違いがその土地の個性だったりするのです。
陳列の仕方が奔放なところもあれば、
繊細で几帳面なところもあります。
また、食品部門に行けば、その土地の人々の食文化がわかります。
ここはこんな魚を食べるのかとか、
調味料も醤油ひとつとっても味が違います。
違いを発見しては、どのような文化や気候が背景にあるのかを考えます。
無料のタウン誌があれば、それも手に入れます。
その土地の求人広告を見て、傾向や賃金水準をチェックします。
そうして、ゆっくりとその土地の輪郭を掴んでいき、
それが終わると、その街の飲み屋に出かけたり、
少し郊外に足を伸ばしたり、
有名な神社に行ったりするのです。
実際に行ってみなければ気がつかないことが沢山あって、
一度行って、興味を持ったところ、気に入ったところは何度も足を運びます。
地理・歴史オタクと言われたらそうかもしれませんが、
調べて、その土地のことを知ると、
そこの出身の人とも、
より仲良くなれたりしますし、
人間関係もより円滑に進みます。