3月に『愛は技術 何度失敗しても女は幸せになれる』(ベストセラーズ)を出版され、「株式会社ジョヤンテ」の美人過ぎる女社長としても有名な川崎貴子さんと、企業家の妻としての10年に及ぶ専業主婦生活にピリオドを打ち、子どもと3人で新たな人生をスタートさせた人気ブロガーで実業家の家入明子さんによる、恋も仕事も迷いがちな年頃女性に役立つリアルトーク第4弾。今回は、親子関係や20代を振り返り、女性ならではの感覚について語っていただきました。
過去の記事
第1回 女子力と妻力はムダに磨くな
第2回 女性は勢力最大のマイノリティー
第3回 母親との関係が女友達との距離感に影響する?
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20代のこだわりは“自分パターン”を持つほうがいい
―20代のときにこだわっていたことはありますか?
川崎 貴子さん(以下、川崎):心理学の投影法で「Who am I?テスト」ってありますよね。「私はお母さんです」とか、「私は女です」とか、「私は●●です」っていう表現させるテスト。20代のときに私がこだわっていたのは「私はジョヤンテという小さな会社の社長です」だったんですよ。いろんな人を巻きこんで、いろんな人と約束をして自分が立ち上げた会社だから、恋愛とか子どもを産むとかモテるとか、取りあえずプライベートは全て後回し案件だったんですね。
時間やお金の使いかたも「会社にメリットがあるパーティーなら行くべきだ」とか、すべてが会社中心になっていました。それくらい集中していた時期だったんですね。そこまで追い込まないとしちゃいけないこと、みたいな。
でも40代になったら、もっといろんなことが血肉になるんだってことが分かるようになって、もっと女性特有のマルチタスクを活かして、社長であると同時に「私は誰々と恋愛している川崎です」とか、「私は●●です」を散りばめるように楽しんでも良かったのかなって思いますね。
―そう思います。ひとつのことで手いっぱいになっている女性は意外に多いですよね。
川崎:私に限った話ではなく、「結婚だけ」とか「子どもだけ」とか、エネルギーの強い女の人が何か一つに集中するのは結構危険だと思うんですよ。男性に比べると、女性で何か一つの事に没頭することに向いている人は少ない。
例えば、「クラゲの研究に20年を費やす」みたいな。だから、オシャレも趣味も恋愛も楽しみつつ、仕事になれば仕事に集中する!みたいに、いろんなことを楽しんじゃってよかったのではないかと今は思います。
私は25歳から子どもを産むまでの6年間は会社にかかりきりだったので、そこがすごく偏っていました。バランスが良くないからストレスにも弱いし、何かがあったらポキッてかんたんに折れちゃうんですよ。弾力というか、耐震構造のようなものが備わっていない感じ。もし私にそのような柔軟性があれば「結婚のメリットがわからない」なんてごちゃごちゃ言ってなかったでしょうね(笑)。「会社」に対して異常な操立ててました。ほんとに。
家入 明子さん(以下、家入):クラゲに20年(笑)。分かります。でも、20代のうちはこだわりを持って失敗したとか、不器用なところがあってもいいと思うんですよね。私はそういう苦しいときがないと不安になるんです。それがあるからステップアップできるというか、過去を振り返ると、苦しんだときって超飛躍していて。なんだか啓発っぽいけど(笑)。だから、その苦しいところにいくためには、こだわりとか回り道とか、傍からみたらバカみたいに思えることでもやる必要があると思うんです。
こだわって、自分で自分をがんじがらめにして、もがいても大丈夫。そうすれば、「自分が招いた結果だから」って受け入れるしかなくなるじゃないですか。
川崎:そうですね。ただ、明子さんみたいにブレイクスルーの過程であればいいんですけど、失敗を活かさずにずっとそのまま継続してしまうのはダメですよね。
家入:こだわりすぎて止まってしまうのはダメですね~。
川崎:そう。明子さんが先ほどおっしゃったように、「こういう時期の前には絶対こういう出来事がある」みたいな“自分パターン”がある場合は、むしろこだわった方がいいかもしれませんね。成長するのに走り込みの時期は必ず必要だし。