辛酸なめ子対談「女子校出身者は下ネタのサジ加減がわからない!?」

 女子校出身者と共学出身者では、それぞれの恋愛観に強い違いがあると感じたことはありませんか?
 女子校のあるあるを集めた『女子校ルール』(中経出版)発売を記念して、女子校出身である漫画家・コラムニストの辛酸なめ子さんと、女子校ルール研究会会長の朝井麻由美さんに、女子校ならではの恋愛観についてお話をうかがいました。

女子校育ちが恋愛観に与える影響

女子校ルール 辛酸なめ子 朝井麻由美 AM AM編集部

―女子校出身ということは今の恋愛観にどんな影響を与えましたか?
『女子校ルール』内の辛酸さんのインタビューでは、「焦るあまり、卒業後にケニア人との恋愛に走ってしまう」女子校時代のご友人がいたというお話が印象的でした。

辛酸なめ子さん(以下敬称略):
そうですね。
やっぱり共学の人は楽しい青春時代を過ごしているに違いないという焦りが常にあって、そうやって適当な相手と体験をすませちゃう人もいると思います。
名前も知らない、とりあえず目に付いた人を好きになるんです。
飲み屋で隣に座ってた人とか、バイトの上司とか、ちょっと優しくされると、最初に知り合った人でもすぐ好きになっちゃうみたいで。

朝井麻由美さん(以下敬称略):ただ、女子校で焦りを持てた人の方が、チャンスは多いんじゃないかと思うんです。
伝統的に男子校と交流がある女子校だと、合コンや紹介などの“互いを異性として意識し合って会話する”ような機会自体はそれなりにあるみたいですし。
共学だと、ヒエラルキーのトップに入れないと中々恋愛は難しいんですよね。
真面目な共学であればあるほど、ヒエラルキーのトップ以外は異性をお互い“空気”みたいな扱いをして、必要最小限しか喋らず、異性と一言も喋らない日もかなり多い。
恋愛戦場に入れてすらもらえない、みたいな。
最初にキャラ設定されると、そこから這い上がれないんですよね……。

メイン2 『ハダカの美奈子』(講談社)

辛酸:えっ、ではキャラ設定された時点で縁がなくなってしまうんですか…。
じゃあ、入学時から服装とかを完璧にしないとダメなんですね。
でも、最近ビッグダディの元妻・美奈子の本を読んだら、共学だともうどんどん告白されたりしていて、すごく楽しそうだなと思ったんですよね。

朝井:(笑)。あの人は実は元々イケてる枠なんでしょうね。

辛酸:ちょっとヤンキーなグループですもんね。
ヤンキー系の男性から告られるんですかね…。女子校にはない世界観ですね。

あと、焦り以外にも、あまりにも周りに男性がいなさすぎたので、飢餓感みたいなものはありますね。
北川景子さんとかは女子校じゃないですか。
だから見てると、やっぱり次から次へと共演者を好きになってて。似たような症例なのかなと。

朝井:たしかに!(笑)
でも北川景子さんの場合は美に恵まれていたから結果的に幸せになったパターンですよね。
女子校出身で美人だったら勝ち組になれるのかもしれないです。

辛酸:その場合は、どんどん好きになっても、全然いいんですよね。
もしかしたら、相手の男性が調教している感じというか、慣れていない感じが新鮮なのかなとは思うんですけれども。