不倫相手と連絡が取れなくなった女友達がSNSまで突き止めた理由

既婚者の男性とお付き合いをしている知人女性の話です。バーで知り合って、声を掛けられたのがきっかけでスタート。携帯電話の番号は交換しておらず、それどころか相手の自宅の場所はもちろん会社名などの個人情報も知らない。唯一の連絡ツールはLINEという、なんだかイマドキっぽい付き合い方の不倫だったのですが、その相手とある日を境に、連絡が取れなくなってしまったという。

が、彼女からは「子どもが成人したら一緒になろうね」などと、あるかないかわからない未来を語りあったり「先に出会っていれば……」と、切なさに悶え狂いような関係ではなく、ひと月かふた月に一度くらいのペースで食事&ホテルという、あっさりした関係だと聞いていた。だから「彼と連絡は取れなくなっちゃったの」と愚痴られた時は、向こうの妻に浮気がバレた、もしくは彼女に飽きたとかで、おそらくは切られてしまったのだろうとわたしは思ったのだけども、さすがに彼女本人には、そんなことはいえない。なので、無難of無難に「別の遊べる人を探したら~?」などと慰めたところ、彼女はどこか腑に落ちない様子ではあったものの「まぁ、そうだよね」とひとまず諦めたように見えた。

ところがそれから半年かそこら経った後、彼女が言ったのです。「こないだ、相手のFBを見つけたから、連絡してみたんだけど、やっぱり読まれてない」と。「ええっ! いまだ、気にしていたの!? そんなに好きだったとは意外!」と思わず口にしそうになって慌てて飲み込んだ。だって、わたしとしては、彼のSNSを探し出して連絡を試みるほどにその彼に固執しているとは、思っていなかったからです。

彼女がFBまで突き止めた理由

が、よくよく考えてみたら、彼女の行動は「好き」という気持ちからのものとは、ちょっと違うのではないか。というのも、それなりに時間を過ごし、肉体関係まで持った相手から突然に連絡が途切れてしまったら、気持ちもしくはプライドが傷つきもする。その傷つきを癒すには、彼の真意、突然に連絡を絶った理由を知るしかない。

にしても既彼のほうからすれば、空気を読んで別れを察してくれることを期待していた不倫相手の女性からFBを突き止められたことは、わりと恐怖ではないかとも思うのですが、一方では、いくらライトな関係だったといえども、やっぱり彼女に対して少し失礼というか、嘘であっても「妻が勘づいているようで、もう会えない。ごめん」くらいのことを最後に告げてくれてもいいのではないかとも思う。

というのはさておいて、驚いたのは、それからしばらくして彼女のもとに彼から連絡があったという。なんでも「仕事が忙しすぎて余裕がなかった」とか。そしてふたりの関係は再開することに。一度音信不通にされておいて、よく関係を再開させる気になったなぁと思うのですが、男女のことは他人からは伺い知れないものであるとしか。

Text/大泉りか