何年振りかに彼氏ができていよいよ3ヶ月が経ち、歴代最長記録を更新しようとしている。そんな中で私が初めて経験することは色々あったのだが、唯一辛いと思うのが喧嘩である。
過去男の人と付き合ってきて、喧嘩らしい喧嘩を経験したことはほとんど無かった。
それは平和だったからでは決してない。多分私が相手にとって喧嘩するまでもない相手であることと、そもそも喧嘩に発展するほど長く付き合えていないことが原因だったのだと思う。
「なんで目が悪いのにメガネをかけないの? 現実から目を背けようとしてるんだね」などという意味不明なことを言われたり、別れ際に家から追い出されるとき口論になって警察をなぜか呼ばれたこともあったが……あれも喧嘩だったんだろうか。
なんにせよ喧嘩はしなくて済むならしない方が絶対いい。
先日、友人に「家族でも喧嘩するんだから」と言われてなんだか腑に落ちた。
考えてみれば子どもの頃なんか父や母や兄としょっちゅう喧嘩をしていたし、大人になった今も数ヶ月に1度はする。
親とでも喧嘩はするんだから恋人とすることだってあって当然だ。
とはいえ親とするのと恋人とするのとでは、同じ喧嘩でもやっぱり全然違うなと感じる。親は親でしかないけれども恋人はどうだろう。恋人はそれ以上にもそれ以下にもなりうる。
自分にとって生まれてから今まで当たり前だったことが、もしかしたら相手にとってはそうではないかもしれない。その逆も然り。
いつだったか誰かが「(喧嘩が起きるのは)形の違うものがぶつかり合ってびっくりするからだ」と言っていた。
価値観の違いで別れに至ったり、だからこそ付き合う際に重視する人がたくさんいる理由が今回の恋愛でよくわかった。
どうして恋人たちは喧嘩をするのか
そもそもどうして喧嘩が起きるかといえば、自分の価値観を一方的に押し付けて相手に我慢をさせてしまうからだ。
「相手にも相手の価値観がある」ということを念頭に置かず自分勝手に生きようとするから、それに従いきれず爆発してしまう。
どこかで所詮恋人は他人でしかないという認識があるから、無意識に押し付けてしまうのかもしれない。
恋人は他人ではなく自分の生涯のパートナーになりうる人であることが自分の中で揺るがなければ、手と手を取り合って生きようとするのではないか。
私に足りないのはきっとそういう、自分と相手を信じる心が足りないのだなとふと反省した。
何しろ29歳で初めてまともな恋愛を経験しているのだ。今、私は0から英語の勉強をしているようなものである。
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